片雲さくら

リカーシブル/米澤 穂信

父の失踪により母方の故郷に引っ越してきたハルカ。血の繋がってない弟がうっとおしくてしょうがない。しかし、一度も来たことがないはずのこの過疎の町で、過去や未来が見えるようなことをいう弟に、この地に伝承されるタマナヒメの話を調べ始めるのだが…。

 

うーん。まずこの中一の少女ハルカにあまり好感が持てないので物語に入っていけない。そして、まぁ、よく泣く、うっとおしい歳の離れたバカな弟がいて、面倒みないと姉として母の目も気になるみたいなこともあるとさらに、嫌いなものがもっと嫌いになるかもしれないが、それほどまでにこのバカ弟を嫌う理由も納得できなかった。
だからこそさらにラストでいきなり味方つーか、唯一のスーパーヒーローになっちゃう理由もさっぱりわからない。味方がいないから? オマエが率先して嫌ってたくせになにをいう? 特撮モノでラストに悪役が改心していい人(生き物?)になっちゃうよりイミフメイ。

 

そもそも見たはずのない過去や、起るかもしれない未来について、びっくりするほど鮮明な語りだったというならまだしも、あやふやで曖昧で適当すぎるバカな子どもの発言にしか思えないものを、伝承に結び付けて考えられるのか。
神経質なのかとも思った。転校してきた、片親の子、ってだけでやたら評価を気にしているのもそういったフラグを際立たせたいがための演出なのか、多感な現代の年頃の子の感情なのか、…とにかくさっぱり入り込むことができないまま、突然のラストになった感じだった。

 

ラストといっても、そこに住み続けなきゃいけないだろうし、うっとおしい弟はますます鼻水吹いたような手で服の裾掴んでくるようなことしちゃったし、豹変した母親どーする? 失踪する? してくれる方が未来も明るいだろう。
つか、その報告書、誰がどんなルートで誰に掛け合ったら価値あるものになるというのか教えてほしい。そしてこの子にバレたからって関係なく、講の習わしは続いていくのだろうし、学校生活はもうこの先明るくないだろうし…。

 

面白かったら『満願』を買おうと思ったけど。
やっぱり、この人の作品は合わないらしい。

 

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片雲さくら

8月に読んだ本(2015年)

夏休みに実家に帰って漫画読んでました。
最近妹のオススメがかなりツボ。なんか、負けた気がしますがいい本ばっかりなのでいいです。
『僕だけがいない街』は6巻で最後だという話だったので、あれ? って感じです。
読メでは続きを期待する声が多いのでこれがラストではないのかと思うとちょと安心。
アイリとの関連が解明されてないもんね。
『子供はわかってあげない』はすごい本だなと思った。
爆笑ではないけど、あちこちにクスっと笑える小ネタが溢れていて、なかなか進まない。そしてほほえましい。
作者の情報源の広さというか(歳いくつだ?)、もろもろ興味をもってしまう。 借り本だが、読み返したくなりそうなので入手しますw

2015年8月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:2757ページ
ナイス数:128ナイス


子供はわかってあげない(下) (モーニング KC)子供はわかってあげない(下) (モーニング KC)感想
そうか、恋愛に発展するのね。ま、そりゃサクちゃんも門司くんも好きだよ。兄ちゃんもお父さんも、お母さんも店の店主も好きだよ。お母さんにバレたとこ泣けた、笑いながら。そして暴れ馬にやたら感動した。言ってることも、背景も。何度も読み返したくなるくらいだ。
読了日:8月24日 著者:田島列島
子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)感想
なんだこれー? 爆笑はしないけど、ところどころにフツフツとニヤケさせるネタが点在してて面白い。キャラもみんなすげぇ! なんかわからんがなんだこれー?
読了日:8月24日 著者:田島列島
予告犯 3 (ヤングジャンプコミックス)予告犯 3 (ヤングジャンプコミックス)感想
やはりノビタはストーカーになるのだなー。シンブンシとして自分がなくなった後の筋書きまで作るとは大した奴だ。こういう奴をグズにしてしまったああいうIT企業のように労働力を無駄に潰すカイシャを取り締まって欲しいもんだ。吉野班長はもしかしてめっちゃセレブ? 別の事件もみてみたい。
読了日:8月23日 著者:筒井哲也
予告犯 2 (ヤングジャンプコミックス)予告犯 2 (ヤングジャンプコミックス)感想
吉野班長のお茶目なとこもでてきて良かった。覗きはこんなところに繋がってたのか、凄い計画性だ。
読了日:8月23日 著者:筒井哲也
予告犯 1 (ヤングジャンプコミックス)予告犯 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
できない奴に手を貸す…似たようなこと言われたよ、軽作業ってホント恐い。死体埋めろとは言わないだろうが、それで逃げ出してくれれば安い給料でも払わず済むし、補充はきくからなんでもありなんだろうな。ヒョロのように海外労働者に給料誤魔化しとか、よく聞いた。軽作業には戻りたくないが、今は奥田くんのいたIT企業のようなブラックカイシャにいる。殺したいとは思わないが、死んでくれと思いながら働いてる。この漫画ヤバイ。
読了日:8月23日 著者:筒井哲也
暗殺教室 14 (ジャンプコミックス)暗殺教室 14 (ジャンプコミックス)感想
浅野対決。理事長がラスボスだと思ってたからここでくるとは意外。ラウンド1? 学祭やらプールやら、野山でスケールでかく使えるからこの校舎のほうがいーよね。
読了日:8月23日 著者:松井優征
暗殺教室 13 (ジャンプコミックス)暗殺教室 13 (ジャンプコミックス)感想
烏丸、やるな! 死神もユルい(ていうかバカ)奴で良かったなと思ったら白に回収されてまた来るってか? 渚くんちはなんかあると思ってたけどこう来たか。湊かなえの『母性』読んだあとだったからやたら重く感じた。
読了日:8月23日 著者:松井優征
ばらかもん(11) (ガンガンコミックスONLINE)ばらかもん(11) (ガンガンコミックスONLINE)感想
あいかわずユルい感じでいーな。日常的になんもできないくせに根拠のない自信のもと、ふんぞりかえってる奴なんてご●ブリ以下だとおもうけど、笑って許せるこの漫画はなんなんだ? これぞ癒しかもな。
読了日:8月23日 著者:ヨシノサツキ
僕だけがいない街 (6) (カドカワコミックス・エース)僕だけがいない街 (6) (カドカワコミックス・エース)感想
納得できるけど納得したくない。犯人が解るまでのドキドキとそれまでの興奮を期待してたのかもしれない…そんな感じ? 終わりって思ってたけどまだ続くの? そーよね、細かいところは解釈されてないもんね!
読了日:8月22日 著者:三部けい
母性母性感想
なんだろう。色々言いたい気持ちがあるけどなんというか言葉にならない。狂ってるとかちょっと病気なんじゃない? と言えればいいけど境がわからない。ただ、触れようとしてたのに殴ってたり、抱きしめようとして首絞めてたらそういえるけど、その語りは本当なのか、言い訳かもわからないし、神父様って? 存在の薄い父についても最後にわかってそれだけでもちょっと救いだったかな。
読了日:8月16日 著者:湊かなえ
私たちが星座を盗んだ理由 (講談社文庫)私たちが星座を盗んだ理由 (講談社文庫)感想
読みやすくてあっという間に読んでしまった。面白い。最初の話のラストとともに章の扉絵が目に入ってきて怖かった。普通に真っ黒かと思ってたのに…。詐欺の話と標題の作品が好き。
読了日:8月10日 著者:北山猛邦
怪談撲滅委員会 幽霊の正体見たり枯尾花 (角川ホラー文庫)怪談撲滅委員会 幽霊の正体見たり枯尾花 (角川ホラー文庫)感想
漫才みたいだ。きっと漫才コンビが全部読んでくれたら30分くらいで終わる気がする。ってほど中味はない。怪談と幽霊は切っても切れない関係かと思ってたがそうではないと言い切るアホと、その体質はむしろ妖怪な女。相変わらず完膚無きまでどんな対象でも罵倒しまくるところが気持ちいい。ホラー要素…、グロい幽霊の表現があるがそれだけのこと、私にとってはラノベ。続きが読みたい。
読了日:8月1日 著者:黒史郎

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