◆小耳書房◆
小説・漫画・ラノベ・BL、読書レビューを中心に、
ぐうたらアラフィフの呟きと呑みと音楽のblog。
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和菓子のアン/坂木 司
身長150cm、体重57kg、18歳の梅本杏子はデパ地下でたまたまみつけた和菓子屋でバイトを始める。男子が苦手だがその日たまたまいなかったから決めた和菓子屋だったが、仕事もてきぱきこなすし、和菓子職人として働いてたイケメン男子が現れる。辞めようかと思う杏子だったが…。
和菓子の「へぇ」とともに、買い求めた商品や時間・時期などからお客さんの背景を推理したり、仕事に馴染むほどに同僚の個性もつまびらかになっていく。
イケメンでありながら乙女な立花さんとアンちゃんと呼ばれることになった杏子との仲が楽しいです。
バックヤードで雄叫びをあげる店長も楽しいし、元ヤンの桜井さんも頼もしいし、長く働くほどにその和菓子屋だけじゃなく、デパ地下の人々やアンちゃんの家族、そしてお客さんも、「知る」ほどに近しくなれたような気がしてなんだか読むほどに楽しくなってくる本です。
OLが和菓子を買いに来た時間や注文で、その人の企業事情や状況がわかってしまったらちょっと怖い気もしますけど、トレーダーだったらそれくらいのストーリー性のある妄想のひとつやふたつもするかもなぁと納得してしまったり。
つーか、「こいつ独り暮らしだな」と思われるのが嫌でコンビニで弁当二つ買う女がいるくらいだから、逆もあるんじゃないかと思うわけで。
ただ、お客さんの事情がわかっても、それを直接言っちゃいかんだろうと思うことはあるけど。
まったりほのぼのと進んでいくなかで、アンちゃんの心の叫びやつっこみはまたかわいかった。この私が女の子を褒めるなんて珍しいことだが、嫌みも性格の悪さも感じなかった
なのでラストでの店長のエピソードと「大福」発言は、ダブルの悲しみに一気に落とされ、しかしちゃんと浮上できたので、すっきりと読み終えることができた。
「あなたは誰かの幸福」いい言葉だねぇ。
イケメン乙女、彼にはアンちゃんがお似合いな気がする。是非ともいい仲になって欲しいもんだな。
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今夜、すベてのバーで /中島らも
「普段からこんな色かね?」目の色、肌の色が黄色いことを軽口で受け流しながらも入院することとなった小島。35歳で死ぬよと言われつづけてきたが、まさに死のうとしているのか。
ある中男の面白おかしい入院騒動。
酒は好きだが大酒呑みではない。毎日飲むが酩酊するまで飲むわけじゃない。
そんなこんな、言い訳はするが、最近ブラックアウトはしょっちゅうだし、今年入って休肝日はインフルエンザ罹患中だけだったりする。
そんな私に「面白いよ」と同僚が貸してくれた本だ。
「黄疸が出てたら教えてあげますよ」と冗談めかして言われたりするが、自分どこまで笑ってられるだろうね。でもγGDPは毎年余裕でめっちゃ低いから大丈夫じゃねぇかと安心しきってたりするんだけどね。
売文業にあった主人公、タイムカードに縛られてる時代はまだ、アフター5を待ってトリスバーへ行き、仕事時間と比べるほどに飲みまくっている。そしてフリーになってからはもうお天道様がでてようと咎めるものなく飲んで、身体を壊す。
これ、わかる。私もフリーのころは危険だった。そうだ、ちょうどアイリッシュウィスキーに嵌ったりして、週一で瓶ゴミ捨ててたわ。
酒を買うのに役所なんかの手続きが必要で、書類がいろいろ必要で2日かかったりして、そしたら遠のくんじゃないかと考える。それ同感。タバコだって私は一日3箱吸ってたが、280円になるって時にやめたくらいだしな。
それにしても同室になったじいさんたちやさやかや、天童寺、三婆が面白い。
酒にまつわるあれこれのネタも面白い。まるで全て見てきた体験記のように淀みなく、笑いのツボとぞっとする病状や検査の実態が絵が帰れていて、あっという間に読んでしまった。
担当医の赤河がなんだかコワイ。死にたきゃ死ねといわんばかりに患者をクズほどにしか思ってないような感じで。だからこその最後はよかったね。
でもエチルは無理だと思うよ。
是非、酒を愛する方に一度は読んでほしい一冊ですね。
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『それでも夜は明ける』 観てきました
【あらすじ】
バイオリニストのソロモン・ノーサップは、幸せな暮らしを送っていた。愛する妻は腕の良い料理人で、幼い娘と息子も元気に育っている。ソロモンは生まれた時から自由証明書で認められた自由黒人で、白人の友人も多くいた。
知人の紹介でショーの演奏を頼まれたワシントンで、興行主2人の白人と飲み、酔いつぶれた朝、彼は鎖に繋がれて目覚めた。奴隷商人に売られたのだ。
家族も、財産も、名前さえもを奪われたソロモンの事実に基づく約12年に渡る奴隷生活―
およそ2年ぶりに映画を観た理由はといえば、仕事帰りにいくらでも観れる好都合な地にいながら一度も触手が触れなかったけど、
「観に行ってください」と同僚に勧められたので。
「アメリカ人って怖い」って素直な感想が可愛らしかった。
なんやら賞をたくさんとっている作品だということは知ってたので、ちょっと興味もあったのだけど、観終わっての感想は「…こんなもんか」ってのが正直なところ。
ああ、そういえばアメリカは植民地だったからね。
暴力は連鎖するという言葉を思い出す。
国や政治や生活の違いでこういう問題はどこにでもある。人は金で買えは所有物であり、人として扱う価値もない。
酷い言葉だが、日本でいうなら(事実として残っているものはあまりしならないが、小説や映画なんかでは)女郎の話や「おしん」やら「あゝ野麦峠」やらの根底や描かれる主従関係と暴力は同じ気がする。
他に戦争や宗教を背景にすればもっとあるだろう。世の中は常に誰かを冷遇し、いい気になりたいヤツで溢れている。
一日重労働して、くたびれた夜はぐっすり眠りたいものだが、音楽パーティーなんかされちゃって無駄に踊らされたり謳わされたり、信仰したくもない神の言葉を聞かされたりするのは確かにうんざりだが、世のサラリーマンもとくに状況は変わっていない。鞭で打たれることはないが、無理に酒呑まされたり、こなけりゃ嫌み言われて神経病んで入院するヤツだってざらにいる。
どっちが酷かの問題ではない。
ただ、この映画はあまり人に薦めるような映画ではないなと思った。
とくに嫌だったのは、シーンが長いこと。
首吊られるシーンだって、鞭うつシーンだって、そこまで見せつける必要はないだろうと思う。長く観せることでなにを狙っているのだろう?
長いこと続いたよって思わせる方法なんか映画なんだからいっくらでもあるだろうに、ただひたすら撮り続けている。黒人の裸を晒すのもどうかと思う。人気女優だったら、いや白人だったらそんなゾンザイな撮影はしないんじゃないかとか、なんか映画のストーリーというより、この映画そのもの、つーか作った人たちに不快感を感じた。
騒動なんかもあったようだが(ブラピ売り)、配給会社の問題なんかもあるだろうが、まずホームページだって、このソロモン・ノーサップについてより便乗で人を寄せるためのネタが前面に出ていて、純粋に映画に浸れるほどの気持ちにはまずならないんじゃないかと思うんだけど。
ラスト、ようやく家族に逢うシーン。そうか?
12年も離れていると疑い深くなるものなのかな? 外人だから、ドア開けた瞬間に飛び付いて、キスの嵐と涙なみだの長いシーンなのかと思ってたけど、そうではなかった。
ちょうどこの頃大きな事故で連日他国の人々の表情がニュースや情報番組で報道されてたが、そっちのインパクトの方が強かった。映画と比べるのは失礼かもしれないが、あの国の人々はどんな事故でも事件でもびっくりするくらいのリアクションをする。日本人であんな号泣する人も気絶する人もまず、カメラの前には現れない。
なんか、私みたいな人間はこういう映画は観てもなにも響かないということを改めて理解した。
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花の色はうつりにけりないたづらに
昨日、夜、雨降ってたし、風もゴーゴー吹いてたし、ダメかもなぁと思いながら、
一年ぶりに友達と散歩するために六義園に行った。
駒込、半年間だけ働いてたけど、いつの時期だったのだろう。
しだれ桜が見事で、ランチで通ってました。
今日行ってみたら、こんな感じ。
しだれ桜祭として、その期間はライトアップもしてるんですが、
入口でみたら、本日まで。
もしかして終わってるか? と思いつつもせっかくきたので入園してみたが、
見事に葉桜になってました。
ああ…
ま、それでも広い庭園ですので、のんびり話ながら散歩するにはちょうどよく、
ここ、
結構急にみえますけど、そんな大した丘ではないw
それでもやっぱり広いかな。
渡月橋とかあるんですよ。
岩二枚でできてるの。
これは強風が心配なので一方通行とのことでした。
それにしても、鯉が多すぎて、月が水面に映ることはないだろうと想像して笑うワシら。かなりデカイ鯉ばかりでした。
はい。
茶店で炭焼きだんごをほおばっていると雨が降ってきて。
くらもちふさこの「花に染む」の舞台となってるのは駒込だろうということで。
ロボきちとあってた神社らしきものはあそこじゃないかと検討をつけてるところがあって行ってみようとしてたが、あまりにも寒くてコーヒー屋に逃げる。
その後、ちょっとダラダラしながら、
雨がやむのを待ってたら、950m先に旧古河庭園があるというので行ってみた。
そこにもしだれ桜があったが、六義園より一回り小さい。
そして、執事とメイドが必要っぽい館の下に薔薇園があって、つつじの茂みがあるが、今の時期回ってもなにも楽しくはない。
灯篭にいろいろな型があるということが勉強になった。
「あ、○○型!」とか、言って走り寄って行ったら、ちょと面白いかもね。
庭の勉強でもすれば強くなるのか? それよりつつじの種類を全部漢字でかけるようになった方がスゴイとか、
いや、それを披露する機会を作ることのほうが大変だとか。
くだらないことで一時間というものはあっという間に過ぎる。
そうそう。
皇居の乾通りが一般公開されたとかで。
金曜にそのニュースを朝聞いて、そりゃ珍しいってことで母に「しっとるけ」とメールしてみた。
すると、結構食いついてきて、新聞を漁ってみると、バスツアーまで出てるとか情報をキャッチしつつ、これはすごいから日曜にでも行ってみっかと話してたが、
その日のニュースで4万人との情報にビビり、これはだめだと諦める。
雨降るって言ってるしね。
ってことで。
新宿御苑の桜の様子を送ってやる。
ようやく、歩けるようになった子が必死になって歩いていた。
こけてはようやく立ち上がって歩きだす様子をおかずにご飯をたべました。
カメラを構えるお父さんの、必ず右横を目指して歩くので、
きっとカメラアングルとしては悪かろうと思うのだが。
あれはなんなんだろう。
「どこまでも歩きたいのに、オマエ、邪魔ってことなのか?
「単にお父さん嫌いなのか」
「…ええ? もう?」
目の前に座ってたカップルも、似たようなアテレコしながら眺めていた。
子どもがかわいいと思う時期は幸せなもんだな。<
昨日は昨日で、お茶ノ水に行って、
スイカで通ったら165円と初めての端数が記録され、消費税アップをここで初めて実感した。
そう、まだ4月になってから買物してないんだわ。
新宿のランチは割と料金据え置きが多い、…ん? 御苑半分だからまだそんなに行ってないか。
あ、そういえば薬局でお茶買ってたのが、100円でお釣りくるのが、1円玉必要になってたな。
そんなこんなでお茶の水から市ヶ谷まで歩いてみました。
ちょうど満開な感じですかね。
少し肌寒い感じでしたけど、外堀通りをずっと歩いていく人は多かったですね。
電車で眺めるより、やっぱり歩いたほうが気持ちいい。
しかし、法政大学から市ヶ谷までのあの道は、花見客がゴミのように散らばっていて、
アルコールのにおいと煙草の匂いで満たされてました。
ゴミ見か花見かわからん状況ですな。
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こういうネタをアップする人ってきっとサビシイ人なんでしょうねぇぇぇ
3月に読んだ本(2014年)
ええ、ジャケ買いはたいがい失敗しますが、今回は勝ったといっていいでしょう。
「ヤング・ブラックジャック」
思ってたより面白かったです。あちこちに手塚キャラがいたり、また手塚作品にリンクしたりと、ブラックジャック以外でも楽しめる。
過去をそこまで手塚先生が考えてたとは思えないけど、今のところ楽しんで読んでます。
ただ、BLですか?ってほど、色っぽいところがあったりして(読メの感想でも溢れてますが、BL読むけど、別にここにはいらないw いや、あってもいいけど、笑っちゃう)なんかよくわかりませんが。
そういうのに嫌悪感はないぞって人にはオススメです。
2014年3月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:3405ページ
ナイス数:83ナイス
縁側のレシピ (はなまるコミックス・プレミアム)の感想
初読み作家さん。メルヘンチックで甘々な話なんだろうと思ったらいい意味で裏切られた。ブラックなのに押せ押せじゃなくて恩に「どうしたい?」って聞く英はズルイと思った。でも恩は懐深いし、大丈夫そうね。泉がどうしてそんなヤな女なのか、ラストの告白があってBLだとないがしろにされがちな部分も描かれてて満足な一冊だった。
読了日:3月30日 著者:藤たまき
エス 裂罅(れっか) (SHYノベルス)の感想
五堂、宗近がかすむほどのキャラかと思ったらただのヘンタイか? 飴と鞭っていうか、精神どうかしてるでしょ、コワイよ。椎葉は何度イタイ経験をしてもつっこんでいっちゃう子なのね…。続きをすぐ読みたい。
読了日:3月29日 著者:英田サキ
Another(下) (角川文庫)の感想
教室変えるとか、4号室つくらないマンションみたいに3組とばすとか、3年だけ越境とか、いろいろ考えたけど、3年3組当事者だけって秘密を皆が死守してたら社会問題にはならないから大変だ。『悪の教典』みたいに大人数感がないので、それほどパニック感はなかったけど面白かった。
読了日:3月28日 著者:綾辻行人
兄の忠告 (Canna Comics)の感想
森脇真末味のような世界を臨んだ私が勝手にハードルあげただけだけど、「数撃ちゃあたる…」と思っていらっしゃるらしいが、私にはひとつもあたらなかった。
読了日:3月23日 著者:朝田ねむい
徒花の恋 (ihr HertZシリーズ 153)の感想
「きみ可愛いね…」で西嶋さんってキャラが猛烈好きになった。ああいう人いないだろうなぁ。話事態は一週間たったら忘れた…(汗
読了日:3月23日 著者:ツトム
ヤングブラック・ジャック 5 (ヤングチャンピオンコミックス)の感想
時系列がどうなってんだ? ってびっくりしましたよ。色々、BLっぽく危うい演出になっててちょっと笑える。扉絵なんてまさにあっちの世界でしょw いい友達もいれば悪い友達もいるし、藪さんのような恩師もいて、昔っから孤高の人ってわけじゃないってこと知れてよかった。
読了日:3月22日 著者:田畑由秋,大熊ゆうご
ヤングブラック・ジャック 4 (ヤングチャンピオンコミックス)の感想
学生時代の黒男、かわいすぎるだろ。本間先生がそんなミスしてたなんてちょっと意外過ぎなんだけど、あの信頼しきったかわいい黒男の顔みたらなんも言えない。墓までもってってくれ。パラリンピックの成り立ちもたいへんだったんだな。
読了日:3月21日 著者:手塚治虫,田畑由秋,大熊ゆうご
ヤング ブラック・ジャック(3) (ヤングチャンピオン・コミックス) (ヤングチャンピオンコミックス)の感想
え? 七色インコ? まさかの展開というか、そういう過去があったとは。いろんな作品にリンクしていくなんて面白い。
読了日:3月21日 著者:手塚治虫,田畑由秋,大熊ゆうご
Another(上) (角川文庫)の感想
ミステリー好きに薦められて読んだ。ホラーじゃないか? それでも続きが気になるのでガンガン読める。自分も少年のくせに望月くんを少年呼ばわりとか、鳴って絶対あのキャラ意識してるでしょみたいなところも面白かった。
読了日:3月19日 著者:綾辻行人
ヤングブラック・ジャック 2 (ヤングチャンピオンコミックス)の感想
うおー! 早くもキリコが出てきたよ。最初から敵対してたわけじゃないとなるとどうしてああなっちゃったのかが気になるところ。続きが楽しみ。黒ずくめにリボン、お決まりの姿になって、萌えました〜
読了日:3月16日 著者:田畑由秋,大熊ゆうご
嫌な女の感想
有吉佐和子の『悪女について』のような感じでしたけど、生きてる分長く、また年とともに手口というか変遷というかも変わって面白かった。それに「嫌な女」のことだけでなく、徹子やその周りの人たちの変化も描かれていて面白かったし、泣けた。
読了日:3月13日 著者:桂望実
エス 咬痕 (SHYノベルス 133)の感想
うーん、警察同士だからってそんな簡単にいわなくていい情報までもらしすぎてる気がするが…。得体の知れないガキつれてきて匿ってやる宗近って、かなり懐深いと思う。痛々しいがあまり描写は激しくない。
読了日:3月8日 著者:英田サキ
愛とは与えるものだから (二見書房 シャレード文庫)の感想
読み終わるのが勿体なくてアレごとに閉じてゆっくり読んだ。泣いた。いいシリーズだった。双葉も斑目も先生もみんな好きだった。また読み返した。いいシリーズだった。浸ってたら全サの締め切り過ぎてた…
読了日:3月3日 著者:中原一也
ヤングブラック・ジャック 1 (ヤングチャンピオンコミックス)の感想
ちょ、イケメンだったのか。なんとなく手塚絵とは一致しないので戸惑うが、ところどころお馴染のキャラらしいものも、このタッチで描かれているので読み終わるころには馴染んできた。続きも買いに行こう♪
読了日:3月2日 著者:田畑由秋,大熊ゆうご
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