片雲さくら

龍神の雨/道尾 秀介

評価:
道尾 秀介
新潮社
¥ 662
(2012-01-28)

血の繋がらない片親と生活することとなった添木田兄妹、溝田兄弟それぞれの紙面上の親への殺意を追った作品。
小学生の溝田圭介は中学生の兄から聞いた話、「水害で死んだ者は龍となる」という話を信じていた。ある雨の日、窓の向こうで龍と目があった…。

 

2兄弟、愛すべき親が新しい伴侶を見つけたところで亡くし、まだ家族形成もできないままの他人同士の同居の中で、それぞれの想いを持って“殺意”を抱いていた。
と言う点は理解できるが、いかんせん、小学生にしては理路整然としていることが子どもらしくないというか、理論を簡潔にできるほど、言葉を知っている子どもだというならそういう方向へ考えが及んでも仕方ないかと思うけど、泣きだすと碌に喋れないとなると、都合いい時だけ子どもぶってるだけに見えて、やたら胡散臭い。
コイツの存在がどうにもひっかかって、“小説”だなーという感のまま話が進んだ気がしてならない。

 

生活空間に赤の他人がいたら、苦痛だろうと思う。それがさらに、疑惑の存在でしかないとしたら尚更だ。
だとしても、この結末が明るいものではないように思う。
死体が見つからないとしたら、添木田兄弟は贖罪を背負ったまま生きることになるんじゃないかと思う。
溝田兄弟は、里江が大人の対応で呑みこんだから、今は収まっているけれど、そのしこりは里江の中にも圭介の中にも残るはず。

 

龍や名前に絡んだところは面白かったけど、後味は悪い。
さっぱり潮抜きをしていないじゃりじゃりのアサリを食べたような気分だった。

 

 

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片雲さくら

5月に読んだ本(2012年)

寒いが続いたので、PCの前に座ることが殆どなくなってしまったので、
レビューがたまってます。
もう忘れてる内容もあるな〜(汗

PCはテレビと一体なので買ったのだが、結局デジタル変換が終わらないので、いっかとそのまま壊れかけたテレビを見てたりするわけで。
PCをテレビとすると机でごはんも食べられないし、部屋のレイアウト全体を変えなきゃいけないということに気付いた。…今更?
どう使ったらいいのだろうなぁ。


5月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1538ページ
ナイス数:61ナイス


殺人鬼フジコの衝動 限定版 【徳間文庫】殺人鬼フジコの衝動 限定版 【徳間文庫】
小説というより、途中から下手な日記を読まされているような…。会話になると叙情も情景もなんもなくなるのって、有りなの? ラストまで読んでもホントのところはわからないし、15人殺したのかもわからない。姉への恨みで子供まで追い詰める、フジコより茂子のほうがコワイ。
読了日:05月31日 著者:真梨幸子
龍神の雨 (新潮文庫)龍神の雨 (新潮文庫)
「雨さえ降らなければ…」殺意の処遇と押し殺し方、人を疑う心、成熟してない子供の目線が悩ましい。読み終わっても、里江への疑惑は払拭できない。でも、こんなに理路整然とした小学生がいたら厭だな。
読了日:05月24日 著者:道尾 秀介
艶漢(アデカン) (5) (ウィングス・コミックス)艶漢(アデカン) (5) (ウィングス・コミックス)
早乙女さんがぁあああ!豹変(?)というかこの2極性は気付かなかったわ。コワイ人。時代設定というか、彼らの過去に触れる前にどんな社会なのかが見えてきた。それにしてあの法被。ぜったい横●…ゲッホゲッホ!
読了日:05月17日 著者:尚 月地
超訳百人一首 うた恋い。3超訳百人一首 うた恋い。3
古典の先生には清少納言は女性的魅力もない詰まらない女だったと習ったが、どこからその偏見がでてきたのだろう。それともこれがかなりの曲解なのか。それにしてもアニメ化とは…。
読了日:05月17日 著者:杉田圭
A・D-天使の嘘 2 (ゼロコミックス)A・D-天使の嘘 2 (ゼロコミックス)
画像処理というか、フォースの服から背景のトーン処理まで細々みてしまうので、最初はストーリーが入ってこない。見とれる。それにしても「−天使の嘘-」の天使は誰なんだろう。
読了日:05月15日 著者:あき
殺戮にいたる病 (講談社文庫)殺戮にいたる病 (講談社文庫)
麻耶雄嵩がリスペクトしているというので読んだ。エピローグから始まることで、「なるほど」と思ったけど、どんでん返しより、標題にしているのに「病」ではないのかということが腑に落ちない話だった。それにしてもグロキモ。
読了日:05月10日 著者:我孫子 武丸
若葉の-少年期 (ミリオンコミックス  CRAFT SERIES 51)若葉の-少年期 (ミリオンコミックス CRAFT SERIES 51)
説得力のある絵のうまさだけど、引き込まれるものはなかったかな〜。特に続きは気にならない。残念。
読了日:05月08日 著者:橘 紅緒

2012年5月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター


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片雲さくら

断ってください

匂いがあるもの食べる時は。
「カレー食っていいですか?」
「とんこつラーメン食っていいですか?」
「龍角散のど飴なめていいですか?」

つーことですね。
何とも懐かしいような、知っている匂いなんだけど、思い出せず。
どちらかというと臭い方なんだけど、なぜか郷愁が…。
なんてことを言われたので、
「あ、すいません、龍角散のど飴舐めまくってますけど…」といったら納得されました。
え? そんなに匂うものなの?


先週初めくらいから咳が出始め、水曜はついにしゃべってる途中でもむせ、寝ることもできないほど咳がでるので病院にいった。

2時間も待たせたうえに、医者はノンキに喉をみて、心音聴いて、問診票みて、
「昔ヒドイ風邪にかかったでしょ?」
「5〜10年前(やたらアバウト)に2カ月治らないのがありましたが…」
「ああ、それがきっと治ってなくて、気管支が山火事状態になってるね、マイコプラズマになりかけてるね」

という。念のため呼吸機能診断しようというので、
吸って吐いて吸って吐いて一気に吸ってゆっくり吐く。と、一気に吐く。ってなテストをする。
トイレットペーパーの芯みたいなのを咥え、鼻をつまんでやる。


これによると一般の人の40%くらいしか、吸えてないし吐ききれてないという。

で、吸引器なるものを出される。
深呼吸したあと一気に吸うことによって、中の薬が喉に貼りついてくれる炎症をなおすためのものらしい。
出されるに当たって練習をする。医者が手本を見せてくれる。

「こんな練習ね、ほかの病院じゃ教えてくれないからね」

どうもいちいちいう言葉が嫌いだわ、この医者。
練習用の吸引器はちゃんと吸いこめると大した音がするのだが、2〜3回繰り返してもちゃんと音が出なかった。

なぁ、“一般の人の40%”なら、私にこれは無理じゃないか?

「真面目にやってください。できるまで、帰しませんよ」

そういったわりに何度繰り返してもできないし、咳は止まらなくなるしで、途中で帰してくれたがやっぱり吸引器は出された。
抗生物質と咳止めも夜寝る前に飲めと言われて出されたが。

さっぱり効かない。
眠れないほど咳が出るし、日中は鼻も垂れるしくしゃみも出るし。。。
普通に風邪じゃねーのか?


ま、出された薬の成分が出先だったので、わからず、今日は仕事中に薬局へ行って薬剤師に相談したら、龍角散トローチとのど飴を進められた。
こっちのほうが効いてるわ。

しかし、龍角散のど飴は、舐めてる間すーとして気持ちよく、咳も抑えられているのだが、舐め終わったあとにやたら匂いを感じる。
そしてなんともいえないやるせなさを感じるのだ。
なんだ? この気分は?

薬局のお姉ちゃんにとりあえず、抗生物質がなくなって、トローチもなくなっても咳が止まなければ別の病院行ってくださいと言われた。
やっぱ、そう思う?


そうそう、最近のことらしいが「薬の手帳」なるものを渡された。
処方履歴をこれを持ち歩いてることで、わかるようにするためらしい。
…でもさ、こんな手帳、普通持ち歩かないでしょうよ。
どうしてこうもいろいろ電子化されてるのに、カード一枚で管理できるようなシステムにしねぇのかねぇ。
しょっちゅう病院行かない人は絶対、どこかにしまってそのまま忘れるぜ。ったくよ。


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片雲さくら

9mm Parabellum Bullet & One OK ROCK @ STUDIO COAST -ワンオク編-

5月30日。
残響リファレンスを聴いてからというもの、すっかりハマってしまったワンオク。
まぁ、若い層が聴くもんだろうと思いつつも、やっぱり、これほどに巧いヴォーカルは久々だったので、生で聴いてみたいし、パンクなノリにも久々に身を任せてみたいし、つーことで、待ってたわけで。

隣の手扇子女は9mmが終わるとともに消えてくれたはいいものの、人が増えた。
COASTではあのバルコニー席を勝手にシルバーシートと呼んでいるのだが、モッシュしない人たちのための穏やかな場所だと思っていたが、始まるとともに後から人が迫ってくる。
オマケに黄色い声も聞こえる!?
さ、さすが元○…、、、
フロアに降りれない人たちが後にも残っているような感じでした。
いきなり「アンサイズニア」。
私も歓声を上げましたよ、ええ、低い声で(笑
ベースがPVと同じように光ってました。

周りが飛ぶので、これは自分も飛ばないと酔ってしまう(この日は珍しく呑んでません)と思って、まぁ9mmでも久々に暴れたし、踊っちゃえってことで、最初っから周りと一緒に跳んでました♪
楽しかった。

ヴォーカルのtakaくんは思ってた以上に饒舌でした。
今回ワールドツアーなわけですが、アジアだけじゃなくて、欧米行ってもすんなり受け入れられそうなほどのスピード感とかっこよさが、どの曲にも溢れているし、パフォーマンスも満点だと思うわ。
ファンは知ってるようだが、一旦座らせてか〜ら〜の〜ってのもあったり。
『C.h.a.o.s.m.y.t.h.』では、「手を挙げて」というから上げると、隣と人と手をつないで歌ってほしいという。…うむ、さすがにそれはできなかったが。会場を心地よく揺らす全体のコーラスというのは気持ちいいものだ。

ドラムがやっぱしっかりしてるので、気持ちいい。
フロントマンはしょっぱなから、びょんびょんと跳びまくってたけど、ちっとのインターバルでフツーに同じように歌えちゃう体力が羨ましい。つか、やたらかわいい。

ブログで見てたので、もしや新曲もあるのかと思ったがそれはなかったのは残念だが、まさかのNirvanaがあったので文句ない!
トリビュートとはいえ、あそこまで立派に作り上げてるんだもの、アルバム収録だけじゃ勿体ないよねぇ。
バンド初めてから色々と聴くようになって出会ったという。
会場で「高校生手を挙げて」というとまさかの数が上がってたので、やはり若いなぁと思いつつ、こんなかっこいい曲も昔の人は作ってたのよんというのを、伝えてくれるバンドがいて良かったとおばさんはつくづく思う。

『NO SCARED』『完全感覚Dreamer』も聴けたというか、一緒に歌えたので大変満足。

アンコールはなんだか、よくわからない掛け声だったが、なんだかわからないうちに出てきてくれた。
『キミシダイ列車』、そうねぇ、メンドクサイことガタガタ言わずになんとかなると思って進んでいかなきゃいけないなと、改めて思った。
やっぱし、音楽って、どこかで誰かも頑張ってるから、私も頑張ろうって素直に思えるようにしてくれる力があるものほど、気持ちいいなと思う。
ライブはやっぱり潤いだねぇ。


最後に9mmメンバーを呼び込んでくれた。記念撮影までしちゃって、なんだが、「対バン」という形を成していることをムダにはしないというメンバーの意思というものを、いままでいくつか見てきたけど初めて思ったような気がする。
そういうイミでもいいライブだった。
ありがとう、9mm。
ありがとう、ワンオク。


1.アンサイズニア
2.Never Let This Go
3.皆無
4.Re:make
5.世間知らずの宇宙飛行士
6.Wherever you are
7.C.h.a.o.s.m.y.t.h.
8.Smells Like Teen Spirit(ニルヴァーナカバー)
9.Let’s take it someday
10.NO SCARED
11.完全感覚Dreamer
-encore-
12.キミシダイ列車
セトリ!


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片雲さくら

9mm Parabellum Bullet & One OK ROCK @ STUDIO COAST -9mm編-

久々に9mmのライブに行ってきました♪
Movement YOKOHAMA以来なのでおよそ一年ぶりですかねぇ。
イベントと対バンばっかだし、ハコちっさいとこだと、ババァな私は最初から諦めるしかないわけで。一年経ってしまいました。
今年もイベントの予定しかないので、ついぞ見れないまま終わるのかと思ってました。
こないだ出たMovement YOKOHAMAのDVDを見て楽しむのもいいかと…あ、まだレビュー書いてませんでしたね。
あのDVDはやっぱり美味しいです! アンコールがないのが残念ですけど、副音声で呑みながら見てたりするとメンバーと友達になったような気分になります(笑
和彦のピッチで呑んでみたりすると明日がこないで、明後日がやってきたりします。
ま、それは後日。

「呪われるか、不幸が降り注ぐぞ!」
と、なぜかチケットが取れてしまったときにこの奇跡を、あちこちに言いふらしていたら、そんなことを言われましたが、幸い、再就職しようとしたカイシャがクズ中のクズだったってこと以外、悪いことも起きずに当日を迎えました。

2012年5月30日。
新木場。ZEPPを勘違いしてがらんとしたこの会場へ行ってしまったことがあるので、何度もチケットとライブ情報を確認しつつ、どうせ入れるのは最後の方だとわかっていながら開場時間ぴったりにいきました。

どこをどうみてもワンオクのTシャツをきた若者しかいない…。
踊り場ではすでにワンオクファンらしき若い子が盛りあがっておりました。
うーん、かなりアウェイ。つか9mm出るんだよな、とチケットを再度確認する(涙

ま、Aが呼びこまれる頃には、ちらほらと9mmTシャツを着ている人も確認できてちょと安心。それにしても凄い人数の気がするが気のせいか?
これは「駆けつけ一杯」とか言ってる場合じゃねぇと、入場してさっさとシルバーシート(バルコニー)をキープすべく中に入る。
案の定、フロアに降りたくても降りられない若者まで、始まる前には後まで埋め尽くされる。
バルコニーなのに、後から圧迫があるのは初めてだ。

19時。ほぼ待たされることなく始まった。
やっぱり9mmメンバーがちゃんと出てきたことに安心と興奮をし(笑)、とりあえず叫んでみる。
滝氏も和彦もいつもどおり、いや、いつも以上に最初っからはねまくってやたら楽しい気分だった。
いつもは静かに音に合わせて踊って拍手するくらいで手は全然あげないんだけど、隣に居た子がチッさくて「手扇子」始めたので、視界をキープするためにとりあえず戦う。
「オイコール」はこうやるんだ! 他人の視界を邪魔するな!
つーことで、オイコール系3曲連続。もう15年ぶりくらいに拳を振ってやったぜ。

という始まりだったので、ワンオクでは年甲斐もなく指示通り座ってからのジャンプもしたし、ずっと飛び跳ねてたので、老いぼれてもまだ筋肉はあったのですね、と涙ぐましい感動を与えてくれる筋肉痛なるものに、久々に襲われる翌日を迎え…。
長くなるから、ワンオクの話は次回するとして。

「ヤバイ、9mm!」とか、後から聞こえてきたりして、ちょっと鼻高々な気分だった。
それにしても、滝氏はあんなに飛んで、あんなにギター回して、あんなに転がって、川底で追い詰められたザリガニのように後退したりしながら、「ホントに弾けてるんだろうか?」といつも感心してしまう。
見てるだけで楽しい。「ギターの妖精」とか誰かが言ってたけど、、、いいかと思ったり。

アンプラグドばかりだったので、ディストーションを踏めるのが嬉しいと卓郎氏が言ってました。
「ゆらゆら聴いてください」的なことで、『次の駅まで』をやりました。
うーん、ヘビロテで9mmオールを聴いてても時々飛ばす唯一の曲なので、「何故?」と思ったり。
滅多にやらない曲ですよね。
期待して待ってればいつか『Caucasus』とか『Butterfly Effect』とか『悪いクスリ』とかもやってくれるんでしょうか。

『キャンドルの灯を』
副音声でもそんな話題がありましたが、どう見ても2〜3回転してるだろうと私も思ってたので、今回は和彦の手元ばかりマジマジと見てました(笑
「なにあれ? ステキなんですけどー」と帰り道で聞きました。
ウッドベースだよん。私もアレをみて9mmに落ちたんだよなぁと、思い出す。

ゆらゆらコーナーの後はもう全開で、汗びっちょりだった。
死ぬんじゃないかと思うくらい暴れまくって、『新しい光』までなんとか生きてたのが信じられないくらい、ホント、久々に暴れました。

新曲やりましたが、正直なにも残ってない(汗
『Talking Machine』はやっぱり楽しい。ライブに来られてよかったと思わせる曲だ。

退散するときの、ちひろが髭ダンスをしながら消えていきました。かわい〜。

今年はアルバム出さないのかなぁ。ツアーなしかな。
ライブ開場もいいけど、ババァのためにデカいところでもやって欲しいもんだと、切に願う。


1.Cold Edge
2.Black Market Blues
3.Vampiregirl
4.Termination
5.新曲
6.Scenes
7.Sundome
8.次の駅まで
9.キャンドルの灯を
10.カモメ
11.Discommunication
12.The Revolutionary
13.Talking Machine
14.Punishment
15.新しい光
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