◆小耳書房◆
小説・漫画・ラノベ・BL、読書レビューを中心に、
ぐうたらアラフィフの呟きと呑みと音楽のblog。
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海街diary4 帰れないふたり/吉田 秋生
風太の誕生日。すずはプレゼントを用意しつつもお祭りのどさくさにまぎれて渡しちゃう作戦に出る。仙台にいたころはお祭りなんて忙しく行けなかったというすずを風太は誘う。
お十夜の日、偶然にもすずは幸を見てしまう。「フリン」そしてその彼氏が遠くへ行くことを知り、風太とともに幸のあとを追う。
すずは子どもながらに、達観してるというか、割り切ることに慣れているというか、色々と諦めてしまったところが多い子だから、風太みたいに一喜一憂を大げさにする子は合っている気がする。特に風太は、とてもすずを思っているし、周りのことも思っている、とてもいい子だと思う。
あのしまりのないニタリ顔がなんともいえないね。いい男になるだろうと思う。
「観音さまってニューハーフ?」ってのには笑ってしまった。確かに、言われてみりゃヒゲあるね。考えたこともなかった。
鎌倉、あちこち、また行きたくなった。そういえばお祭り時期には行ってないかな。
表紙は鶴岡八幡宮ね。そういえば、この大銀杏、今はもうないんでしたっけ?
倒れるちょっと前にトモダチと行ったばかりだったので、驚いた記憶がある。
鎌倉はまた食い物も美味ければ、面白い土産ものもあったりするのよね。シラストーストは食べたことないな。
しょうがで体温を上げるとかいうので、紅茶にしょうがというのは聞いてたけど、ミルクティでも合うのか。ま、近頃は何にしょうがを入れても抵抗を感じなくなってきたが。
それにしても、あの人はホントにおじさんなの?
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バーにかかってきた電話/東 直己
いつものバーでいつものように酒を呑んでいた俺は、コンドウキョウコと名乗る女から電話で奇妙な依頼を受けた。
電話をし、呼び出した相手の状況を教えてほしい。依頼の理由は最後には明かすというが、最初の依頼で出かけた帰り、殺されかけた。
電車での長旅の途中、本がなかったのであわてて買った本。…表紙が1センチも見えないような帯は、大泉洋主演で映画化されたことを高らかに歌う<ススキノ探偵>のシリーズものでした。
なので、主演:大泉洋として、「わー、わー、わー」とか、無駄な悲鳴もあの甲高い、愛着あるあの声で考えたり、ごみダメで寝ているところも、寝起きのきったない顔も「水曜どうでしょう」延長でみてるような感覚で読み進められて非常に面白かった。
探偵モノとするとちょっと違うだろうなぁ。常に命の危険にさらされているような、ヤバイことに首突っ込んでいるのを自覚している、ギリギリの男という緊張感があってもいいが、これっぽちもない。
正体なくすまで毎日のように呑んでいる。ま、次の日の都合によって若干抑えたりする日もあるけど、呑む。この描写、無駄じゃねぇのかとイラつくぐらい、バカな呑み方を平気でする。ま、二十郎ならしょうもないのか?
事件の全貌が見えないが、関係者がどんどん明かされ、それに対するキーワードだけで、なんとか依頼者がなんの事件を追っているのか探るあてようとするという展開は今までなかったかもね。
ま、いきなり「脅し」程度に殺されそうになったからには、やっぱり調べて当然だとは思うけど、その前にまず、なんも聞かされない状態で身辺調査ってのは、やらないでしょうね。
呑みに呑みまくって、時に未来へ繋がらない懺悔をしつつ、危ういところを「わーわー」悲鳴を上げながら切りぬけてきたのに、腹の底からふっと火をつけるような展開になったところで軽く感動した。10倍返しは口だけじゃないようだ。
しかし、「もうページないじゃん」ってところに至っても、事件の全貌もわからんままで新たな名前を聞かされた時、多分“俺”と同様に今までにない緊張感で待ってたのになぁと、哀しくなるラストでした。
しかし、高田はやっぱり高田延彦、沙織は小西真奈美くらいでいいと思うんだけど、違うのかなぁ。
通天閣あたりはOLが書類持って歩いてるとスッパにされるという話を、大阪に住んでた友人に聞いたことがあるが、ススキノ、その次くらいに治安悪い印象を受けましたぜ。
新宿大ガード横のアレがちょっとデカイ規模になった程度だろうと思ってたのに、もっとえげつないイメージなんすかね。“ロス疑惑”とか出てきたから多分、時代はもう少し変貌してるのだろうけど。
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水域(上)(下)/漆原 友紀
日照り。給水制限のため、プールで泳げない水泳部の千波はグラウンドを走っている途中で倒れてしまう。気付くと雨の降りしきる川が目の前にあった。我を忘れて泳ぎまくる千波は遠くに村を見る。どこかで見た光景。
目覚めた千波は家へ戻るが、お風呂でまたその川へときてしまう。川から現れた少年の家に行くと、どこかで逢ったようなおじいさんと、どこかでみたような家の中。
そこでもうなんとなく筋はわかってしまうのだが、コワイ話に転ぶのか、さらなるミステリーがあるのかが、この作者の面白いところですね。
節水・給水制限はこの夏「節電」が叫ばれていなければ、時々深刻な問題になること。
ダムの必要にしても、必要なのはわかるけど、はたして“適所”なのかは地元の人でなくても本当かどうかもわからない問題だし、そのために住みなれた故郷を離れなければならない人々にとって、とくにある理由から離れられない人にとって、大事な問題だ。
どこまでも同じ濃度のスクリーントーンで陰ったような感じになっていて、話のせいかもしれないけれど、水の底にいるような息苦しさがずっと続く。
だもんで、ハッピーエンドはないのかなと、上巻を読み終わって思ったのだけど。
ま、読み応えがあってよかったかな。
水域(下)
漆原 友紀 (著)
(アフタヌーンKC)
魔女の1ダース/米原 万里
米原万里。東京生まれのエッセイスト、作家、元ロシア語同時通訳。テレビの同時通訳により正確で迅速な報道に貢献したとして日本女性放送者懇談会小を受賞。
そんな彼女のあちこちで見聞きしたエッセイ。
あの国がまだソ連だったころ、その地を訪れて、オカルト集団にあい、超現象やカルトについて怖気もせず、「は?」と思ったことを軽く聞き返す。
KYなんて言葉がある今の時代じゃまず、そうポンポンと思ったままに、多分怒られるだろうなとわかっていながら反感を買うような、というか、取材はしますけど、まったくもってどこも信用できませんな態度でいきなり突っ込んでいく女性。それが本当だとしたら、オソロシイというか、まずトモダチにはなりたくないタイプだ。
爽快で豪快で好きだと思う人も多いかもしれないけど、おおよそ、彼女の面白可笑しい様々な体験は、他人への失礼で成り立っているように思えて、読み進めるごとに私としては辟易した。
気品と経験の豊富さから、下ネタであっても下品には感じないという感想を多くみたので、どんな? と思ったのだが、ものさしの描き方がうまいだけであるように思う。
食事中にうん●の話をされても別にどうとも思わないが、だからといってうん●の話が好きなのは「国民性」だとまとめられてしまうと、言葉巧みなだけに騙されてしまいそうだけど、新聞読んで吹きだせる感覚はやっぱりわからない。
というか、身体的特徴を面白可笑しく言う必要性が私にはわからないし、そういう人に大抵いい人間はいなかった。
「すっごいニキビ跡ね」と初対面で言ってみたり、「これから会う人、人間とは思えないほど…」なんて、まさに作者のような切り口の人はいたが、どう付き合っても好きにはなれなかった。
また、風評被害や経済破綻の今現在、間違ってもこの本が売れてしまって、現実問題明日をも知れぬ不安を抱えている人には決して読んでほしくない内容もあった。
エッセイは、ときどき凝り固まった自分をほぐしたくて読んでみたりするが、発行年はある程度確認したほうがいいのだなと思った。
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今年のビアガーデン部 -如水会館 ガーデンレストラン-
新宿・池袋は制覇してしまったし、足を延ばして吉祥寺も行きましたので、もう残ってないということで、ちょこっと足を延ばして如水会館へ。
予約が必要とのことで、1週間前に電話しましたが、当日行ってみると見事に予約で満席状態。
ここ最近ビアガーデン部の活動日はなぜか雨に見舞われることもしばしばでしたが、
ここは雨が降っても退避してそのまま飲み会が続行できるとの、嬉しい情報もあり。
バーベキューと枝豆、シーザーサラダ温玉付き、と、アンチョビキャベツ、ごぼうの唐揚げを頼みました。
マンボウのコノワタ…?
初めてみますが「やみつき」という解説につい頼んでみる。
軟骨とイカの間みたいな食感で、これはまさにやみつきのおつまみでした。
バーベキュー、肉がデカイのと分厚いの!
女子会なので気にしないけど、不安になる素材ですよね。でも、簡単に噛み切れて、しかも美味しかったです。
あえて「どこ産?」とは聞きませんでしたけど、柔らかくて、ビアガーデンとは思えない食材の良さでしたかね。
と、ここでランキングをつけてみました。
☆ 料理がおいしかったビアガーデン
本日のここ、如水会館 ガーデンレストラン
☆ 一番楽しかったビアガーデン
吉祥寺第一ホテル
…これはまあ、強風の中のジンギスカンでキャベツが飛ばされたりするなか、月が昇って横切っていくのを眺めたりというのがあったから。
あとはそこそこですね。
サイアクな思い出として、神宮の森のビアガーデンをあげたのが一人。
一人だけ蚊に刺されまくったかららしいw
蚊は血液型を選ぶらしいとの話ですが、ホントですかね。
たまに刺されたりするんだけど、彼女がいるとき私は絶対刺されないという不思議な現象があったりしますが。
さて、来年は思い出のビアガーデンでも行きましょうかね。
関連ランキング:ビアガーデン | 神保町駅、竹橋駅、九段下駅
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サヨナラ月下美人
嫌いにならないように必死になっていた頃もあったが、
やはり基本的に礼節を無視する人間は、基本的にダメだなという、昔からの観念というか杓子定規というか、それはやっぱり合っているんだなと思ったりして。
もう、隣の席だろうとあいさつもしなくなって何カ月でしょうね。
仕事上、どうしても本人から確認を取らなきゃいけないようなものがあった場合、上司伝手でか、あるいは仕事放棄して、お互いの机に無言で投げ飛ばしておくとかすれば、どうにか喋らなくてもやっていけるようなカナシイ職場でもあるがために、
しょうもない状況をどんどん冗長させ、これじゃいかんと現場で最もエライ人がどうにか改善しようと口をはさんでも、
結局負かされ、「ごめん、ダメだった。辞めるならいつでもいって」と、逆に私を追い出しにかかる。
そんな状況。
「タルいなぁ」って理由で平気で遅刻するような私に比べれば、
プライベートでいかな理由があろうと絶対シフトは変えないし、遅刻も早退も欠勤もしないという月下美人殿は、紙面上、文句のつけどころはどこにもない。
しかしそういえば今年3月になんだかしらないけど、2週間ばかり田舎に帰っていた。
興味もないので特に聞きもしなかったのだが、書く必要もないのにカレンダーに書いてたりして、「…淋しい人だの」と思ったり。
その後も隣に座っていようと一言もしゃべらずに過ごしてきたが、6月中旬のある日、
あまりにも遅刻しまくる私に、上司がちょっと気合入れてくれないと困るみたいなことを急にいうから、なんでだと聞き返すと
「もしかすると、月下美人殿が8月で田舎に帰ると言っているので…」
言い終わる前に両手を振り上げて踊り狂う。
「コラコラ…」
喜ぶより気を引き締めてくれと言いたかったらしい。
ま、でも「もしかすると」ってのがあったから、確定するまで黙ってたけど、どうやら本当にそうなるらしいという話をちらほら聞くようになる。
仕事がまともにできない人を人と認めない。
そんな信念の人だから、会話できる人はフロア内に極少なのだが、そんな極少の人の口にも上るようになる。
「役者じゃ食ってけないから田舎に帰るのかね?」
…しらねぇ。
「つか、それが理由なら気付くの遅くないか?」
いや別に夢追うのに年齢は関係ないと思うが。
「だって、30過ぎて役名も貰えないようなので、劇団一筋っておかしいでしょう」
やぁ、3月に長期里帰りしてたし、そっちの理由じゃないのかね。
と、返しつつ、真相にはさっぱり興味がないので、やっぱり本人に「なんで辞めるの?」と聞く人は誰もいなかったらしい。
バイトが90%な職場なので、入れ替わりは激しい。
しかし長いこと働いているバイトさんにはいままで、色紙だの寄せ書きだの、プレゼントだの、色々と手を尽くす部署だったのに、
単に私が省かれてるわけでもなく、月下美人殿が辞めるにあたって誰もそういうことに対して先導する人もいなかったみたいだ。
ホントに、可哀そうな人だな。
それにしてもというか、だからというべきか、辞めると決まったからか、
あり得ないというか、わざとかと思うくらい、信じられないミスを連発する月下美人殿。ミスというより、意図的に会社に損害を与えるには十分なほどの規約違反的な仕事っぷり。
私は末端のアルバイトですからね。
判断できる範疇じゃないので、一応ヒミツ厳守してくれそうなリーダーには伝えておいたが、“悪意を感じる仕事”っぷりがマジでオソロシイ。
訴えられたら、いくらなんでも勝てないでしょって規約違反をしまくる月下美人殿。
なんだ? 存在を認められたくて刃物振り回す人間の心理に近いんじゃないかと疑いたくなる怖さがあるので、
本人にも伝えず、辞める3日前から連続で夏休みをとることにした。
コワイもの。
本人にも問い正したくないし、上司にチクってヘンな報復されてもヤだし。
どのみち挨拶もしない間柄だから、別に急遽休みを取ったところでお互いに、礼節を欠く輩だったと思ってお別れするのがいいと思う。
「それが最後の訴えでした」なんてのは思いすごしで、何事もなくさっさと田舎に帰ってくれることを心底願いつつ、
ちょとコワイので、ここに記しておく。
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