片雲さくら

妖怪“そうそうそう”

二回目の退職勧告を受けながら、まだカイシャに居座っている妖怪が居る。
「必要とされているかぎり、私はまだ働くわよ!」
だれひとり、必要だなんてことは言ったことはないのだが…。

個人IDもメアドも抹消され、このフロア以外出入り禁止とされながら、
今日も元気に仕事の邪魔をしにくる妖怪。
「そうそうそうそう」
が口癖で、誰もアンタに意見を求めていないのに、
誰かの話に割り込んでは、さもご意見番のようにふるまっている。

こいつの無駄な給料のために、ワシらの時給が上がらないのか?
いたいけな若い娘さんさえ、
「唾吐いてやりてぇ」とつぶやく。
「そうそうそうそう」が聞こえるだけでアレルギーが出ると、深刻な身体の異常を訴える人も少なくない。

元部長_1

16分の1スケールで作ってみました。

元部長_2

太刀打ちできないでしょ。
つか、刃こぼれが気になるからまず向かっていかない方が身のためでしょう。

元部長_3

あ、なんだかんだいいながら、やっぱりそこは気になるんですね。
ご想像どおりキャメルのおばちゃんパンツにしてみましたよ。
スカートめくれるけど、おなかまですっぽり隠してるから意味ないのよ。

ということで、スーパーひとみちゃん人形と一緒に受サマの引き出しに眠らせるためだけに作りました。

「別に針山にしてもいいけど」

「言えな〜い。そんなこと言えな〜い」

役職で呼ぶのが常となっている職場で、「●●さん」といきなり呼び方変えたくせに、どの舌が!




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片雲さくら

3か月ぶりの積読

不要不急のものは買わない。
ま、こんな時ですから、それが正しいのかもしれないけど、「我慢」することは違うと思うのね。
ケーキ屋さんだって、靴屋さんだって、生きていくために必死なんです。




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片雲さくら

深川にゃんにゃん横丁/宇江佐 真理

傘傾げしないと人もすれ違えないほどの狭い深川の横丁は、ネコがたくさん住みついていて、ねずみの被害はないそうな。
嫌々ながらに長屋の大家さんを引き受けた徳兵衛と、なにかと世話をやかずにいられないおふよたちは今日も人の世話に大忙しだった。

 

タイトルと表紙からして想像してたものとは、ちょっと違った。
江戸の長屋。ケンカ早くて、涙もろい、そのくせカラっとしてるそうね、「よりぬきサザエさん」的な世界を想像してたんだけど、かなり湿っぽい話題が多いせいか(そんなに江戸時代のこの界隈の人が離縁しまくるものなのか?)、他人が薦めるほどの良さを感じなかった。

 

「人情」ってなんでしょう。
「ま、人んちのことは他人がとやかく言うことではありやせんが」(P206)
うん。おせっかいすぎるんじゃないかなと思った。

 

ネコたちにも、それなりに視線を向けられているが、『竹光侍』のようなネコの風情は感じられなかった。
最後の話は、感動というより、私はぞっとしたけどね。

 

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片雲さくら

騙されたわ。

「今までにない新感覚の飲み物」
なんて言われて、
そういえばここ最近牛乳も飲んでないし、野菜も食ってないし、納豆も食べてないしなってことで、新しい大豆ドリンクとやらを買ってみた。

さわやか大豆飲料 | 大塚製薬

soysh
 
「今までにない」そういったヤツは結局のところ、
健康診断とやらをしてないのかもしれない。

買っちまったので、今日2本目を飲んでみたが
やっぱり感想は一緒だった。

「胃カメラ前のアレふたつを混ぜた味」


フツーに豆乳飲みたいわ。
波乗りジョニー食いたいわ。



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片雲さくら

阪急電車/有川浩

片道15分のローカル線。隣に座った女性はいつも図書館で見る人だったり、孫が「花嫁さん」といった女性は引き出物を持っていて、大人が見れば意味を汲む。DV気味の彼を追う彼女。電車にまさまざまな乗客がいて、袖すりあうもまた…。

 

まあ、電車に限らず、「なんじゃあの人」って見てしまう人は居たりするわな。
大抵、話かけることはおろか、見てますぜ! ってこともわからんように、ちろちろ窺って、心の中であれこれ妄想をしたり、興味を膨らませたりするだけで終わるものだ。

 

大阪だからだろうか、というより、この、ためらいながらも積極的に関わりあっていこうとする風景は、小説だからだろうなと思ってしまう。
恋愛に発展すること、老婆心、それについては頷くところもあるけど、人とのふれあいについて、理想的なんだろうなって感じがした。
きっと、これを嫌いだっていう人は少ないだろうな、と思った。ま、卑屈な云い方だわな。(笑い
しかし少なくとも、香水の一件は、それを口にすることで、嗜みがないことに思え、迷惑を振りまいている人と同類に思えてしまう気がするのだが。
私の場合、「臭ッ」と言ってすぐ離れる。
匂いにかかわらず、迷惑な女には大抵その一言で攻撃して距離を取るようにする。ガタガタ言うより、案外深手らしい。

 

こっぱずかしいような恋の展開は、有川作品っぽいなと、楽しめた。
けど、国際的ねずみのかばんの彼女と、パンク少年のほうの彼女はなんか被る。彼らの彼女を見る目というのも被る。
マッキーの「冬がはじまるよ♪」的なあのムードは好きじゃ。

 

中洲に描かれた「生」、そうだったのかとの種明かしがあったが、私も「ナマ」と読み、ビールを想像するだろう。
電車内のマナーを考えるのにも良い作品かもしれん。
今あのCMのせいか、老人ややたらデカイ荷物の人や、ガキに振り回されている親に席を譲る人を多くみる。
「どうぞ」ではなく無言で立つ人が多いけどね。そういうの路線の色なのかね。

 

駅、それぞれの趣は降りてみなきゃわからない。私ゃたいてい、どの沿線に住んでも、気になったところは出勤途中でも「呼ばれた」といって降りる。
のんびり行くのがいいと思う。

 

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片雲さくら

ふるえる爪 /北方謙三

人を刺した経験のある15の少年が叔父から預かった書類をと、女弁護士・和泉へ渡される。郡司とはそういう仲だった。だが、託された書類が何を意味するのか。
老いぼれ犬と渾名される刑事が「郡司を死なせたくない」と接触してくる。
考えた末、和泉と少年は…。

 

初北方作品。なぜこれかというと実家にあったからです。
なにが起こっているのか、事件が見えてこなかったので、なんというか、ハードボイルドにありがちな、物へのこだわり、タバコや車、女の化粧なんかをトロトロ語ってる話しにしか見えなかった。
ま、時代でしょうけど、マニキュアも化粧と考えるというのは、どうなんでしょう。
心情はわからんでもないし、どぎつい色をしていれば、うちの父なんかも批判したもんだが、臙脂が大人しい色だとも…。

 

何故つけ狙う相手が彼らなのか、老犬以外の絡みがいまいちわからなかったけど、女弁護士と少年のランデブー…ドライブ…闘争劇? は面白かったと思う。

 

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片雲さくら

繕い裁つ人/池辺 葵

丸福百貨店企画部の藤井は、「南洋裁店」の市江が作る服を取扱たくて交渉するが、市江は頑として首を縦にふらない。お直しばかりで満足だという。人気のモデルが着るものも、顔が見えない服はいらないと拒否する。頑なまでに変わろうとしない彼女とその店にくるお客さんを見ているうちに、藤井は…

 

まぁ、ほのぼのしたお話が読みたかっただけなのですが、のんびりしたのどかな町の、密着した人つき合いというのはある意味、あたたかではある。

 

着る人がお墓までもっていける服作りを信条とする市江。
新しいデザインを好む若い女の子のさざめきに、心が揺れないわけではない。
まぁでも、そうね、デザインが好きでも、長く着れない服だったら、やっぱりさびしいわなぁ。
読んでても揺れる。

 

藤井にしても市江にしても、無表情なので、ホントはどうなのかなぁというところはわからないけれど、云い聞かせられるものではなくて、「ふうん」って感じで落ちてく話。
「優しい優しい物語」と帯にはあるけど、たぶん、内面はシビアだと思うけどね。

 

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片雲さくら

テロリストのパラソル/藤原伊織

アル中のバーテンダー・島村は昼間っから中央公園で酒を飲むのが常だった。不意に起った爆弾騒ぎ。ついさっき話かけてくれた少女を救うため現場に向かった島村だったが…。
学生運動後の事故により爆弾犯とされ、逃亡生活を送っていた彼に掛けられる容疑。その爆破によって奪われた命は、昔同居したことのある女性と、その時代の、唯一の友だった

 

相変わらずキレのあるストーリ展開で、話が早いのいいんだけど、なんだか妙に急ぎすぎてる気がする。
1言って10がわかってしまう人間はかっこいいと思うが、そういう人ばかりのような。
きっと今のミステリー作家だったら、上下巻になる内容じゃないかと思うけど、ハードボイルドとしてはそれでいいのかな、わからんけど。

 

娘がかっこいい。
浅井もかっこいい。ヤクザになりきれない男。人にチャンスをやれる懐の深さって、なかなかないと思うんだな。
ホットドック、食ってみたくなるなぁ。
風間一輝作品でも室井さんが、パンとビールって朝ごはんだった。
酒は飲む。ごはんに珈琲でも平気だけど、酒とパンはやっぱり、まだダメだな。

 

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片雲さくら

ハクモクレン

ハクモクレン
逢いたくて

逢いたくて

この胸の囁きが

あなたを探している

あなたを呼んでいる




スターダストレビュー、タイトル忘れましたが。


見る度そのフレーズだけ思い出します。


続きがさっぱり思い出せないス


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片雲さくら

早く起きればいいのだけど

震災から10日経ちました。
家計簿は、毎日職場で買う水90円のみです。
仕事から帰ってきて買物しようにも、普段食ってるものがやっぱりないです。
パンとかヨーグルトとか。
野菜まで売ってない。
仕事行く前に買物行けと言われたけど、そのために起きるのもツライし、
並ぶのはやっぱり嫌いじゃ。
そういうわけでこの10日、水以外買ってない。

お弁当は冷凍食品の隙間を埋めるために、インゲンやアスパラやポテトを詰めるという相変わらず、センスのかけらもないものを作っているのだけど、その隙間素材が買えない。
別に、おひたし100キロも食べたりしないから、ホウレン草売ってくれよ。
せっかく作ったのに、捨てるなよ。
怖いと言われながら、輸入牛肉食ってたし、消費期限ごまかされた食品だってきっと食ってきた。
だから、大丈夫だよ。

これくらいの雨ならいつも、傘なんてささないよ、って。
昨日だって普通に出かけたし。
節電は訴えるくせに、食品はいいのかよ。


気が付いたらリラックマフェアが始まっていた。
パン買いに行こう!


仕事先で客に「被災地ってどこまでですか?」と聞かれた。
配送が成り立たないことにはどうにもならない仕事なので、徐々に回復傾向にあるものの、配送困難な地域もあり。
「だから、なんだ?」と、
「関係ないぜ! 金払ってんだからちゃんと仕事しやがれ」と何が何でも電話を切らずに怒鳴り続けている人もいるらしい。

こういう人が経済を回すのだろうな。
買えないからって買い控えしてちゃいかんのかもしれないな。
いつもどおりの生活を心掛けることが、大事なのかもしれない。
ま、人に不快に思われない程度にな。

テレビはみないし、こたつもつけない。
だから音楽を聴くことと、読書くらい、普段どおりにしていても人の眼を憚ることはないと思ったりする。
節電を理由にブログ更新がされてなかったりする。
人は人、気持ちもそれぞれだろうけど。
どこのブログにしても、アクセス数ってカウントされてるし、気にしないでやってる人ってそういないと思う。
それだけの人が、気にかけて、「あなたの言葉を待ってる」こと、「あなたのいつもどおりの明日へ向かう力」を知りたがっている人が居ることも意識してほしいと、思ったりする。





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