片雲さくら

Vassalord. 4/黒乃 奈々絵

評価:
黒乃 奈々絵
マッグガーデン
¥ 600
(2010-03-10)
☆5じゃ足りない!
色気むんむんですね

アレとアレの補給をしあったふたりは、刑務所から脱出を試みるがすんでのところでウーディンとニアミス。
なんとか逃れるも、レイフロはまたしてもチャーリーのもとを去る。
そんなとき、重症だったはずのメイラー牧師がヴァチカンを訪れていた。追われる身となったチャーリーたちは、身を護るため、またメイラー牧師を探るため、市国に身を寄せるが、ウーディンの手下は近くにいた。そしてハルは自ら、姿を消す。
一方、レイフロを追い詰める妖魔を突き止めるヒントを、レイフィルから貰ったチャーリーは、覚悟を持ってオペラ座へ向かう。

 

アイ。もうBLでいいです。股間に顔うずめてる人をどう呼べばいいのかわからん。(笑
どこまでも『オペラ座の怪人』でひっぱるところが、これまたスゴイなと思ったり。
危機、なんだけど、ちょっと楽しそうなマスターが好き。このおっさん、どうしてこんなに可愛いんだろうなぁ。

 

チェリーボーイがレイフィルに襲われてます(笑
これはこれでまた楽しいが、そこで強がってどうする?
まさか、チェリーが立ち向かうのか?
これはドキドキの展開となりましたね。きゅい〜ん。

 

巻末に「ミネアさんの日常」が。
猫だけど、メイドに変身してマスターを助ける忠実な猫さん。投げ飛ばされたときはどうしてくれようと思ったけど、無事でなにより。
「ツンデレ猫め〜」とレロレロなマスターもまた可愛い。

 

よし。これで追いついたわけだな♪
新刊は絶対CD付きを買うぞ〜

 

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片雲さくら

Vassalord. 3/黒乃 奈々絵

評価:
黒乃 奈々絵
マッグガーデン
¥ 600
(2009-03-10)
けっこう…
話が進むごとに…
ときめき2割増!!??

行方不明の父を探す少年・ハルを匿うチャーリー。チャーリーの心配をよそに彼の元を去るレイフロ。
「一度だけ呼ばれたら、絶対にドアを開けるな。たとえ俺でも、だ」
警告しておきながら、レイフロは自ら墜ちてしまう。彼を“アディー”と呼ぶモノは、レイフロを血の海に沈める。
マスターの危機に、傍に居られなかったことに激しく怒りを感じるチャーリーは、涙ながらにレイフロを抱きしめる。だが、“目”に気付いたレイフロに突き放されて、呆然とする。
一方、刑事の力もあって、ハルの父親の行方、“ヴァッサロード”のヒントに近づくためにマフィアの刑務所と呼ばれる孤城へ赴くチャーリーだったが…。

 

このたびの晩餐はグロいです。
レイフロ様の、あまりの損壊ぶりにちょっと泣きたくなりました。何者、こやつ。
内臓はみ出てるやんけー!
吸血鬼にも天敵っていたのか。それにしても、どう頑張っても、誰が戦ってもこやつに勝てるヤツがいない気がするんだけど…。
怖いです。

 

それにしても、この濡場はもう、やっぱりBLか。
さすがにここではチェリーとは呼ばないのねぇ。
てか、ようやく一巻のラストのアレが、やっぱりマスターとチェリーだったってことに、納得する。

 

も一人怖い人登場、ウーディン。目が死んでます。
そして刑事が匿っていた“86”。
役者が揃ったってところかしらね。

 

間違っても助けようなんて思うな。そう言われても、硫酸の雨の中、死ねない身体で永遠に拷問を受けている人を助けようとしてしまうチャーリーは、血の匂いに酔ってガス欠に。
よもやの登場。問答無用で脱ぎ始めるマスター! 貴方、最高だわ☆
マ、マ、マスター。人が観てますー!!! わぁ、その腰が好きです。。。

 

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片雲さくら

Vassalord. 2/黒乃 奈々絵

評価:
黒乃 奈々絵
マッグガーデン
¥ 590
(2007-03-30)
なにかの影を感じるけど、面白い
BLじゃないですよ!
ちょっと趣味に走りすぎでは

チェリルを追って飛行機に乗った二人だが、例によって例の如く飛行機のトイレでもつれあっていたら、女ハイジャック犯が…
コンテナに転がる人だった部位の塊。彼女は血に飢えてパニクっていた。彼女を連れ、二人は飛行機から逃亡。 着地が悪く、腰を砕いて動けなくなったマスターに危機が…。

 

あー、そうそう。吸血鬼ものの漫画というと大抵、お耽美だと思われるかもしれないけど、(もちろんキャラは言うまでもなく美しいんだけど)吸血シーンは結構ケモノです。B級というか、きっちりそこそこ話の展開に合わせて、じゃんじゃんグロくなっていくようです。
一応、注意だけしておく(笑

 

大金払って永遠の命を得たという女、ただ血が必要な身体になってしまっただけだという彼女に血を分けてやるマスター。
チェリーじゃなくても拗ねるぜ。
と思ったら、もっと拗ねてるモノがやってきて。
「“ヴァッサロード”を探して」
…激しくきな臭い急展開か。

 

女の爆死を目の当たりにし、チャーリーのもとへ再びあの刑事がやってくる。
あれ以来なぜか物憂げなレイフロは、チャーリーに悟られないよう消息を消しはじめ、彼を遠ざけるように。
何かの陰に怯えるレイフロをよそに、教会で知り合った少年を庇護するチャーリー。

おお、短編連続ものかと思ってたけど、どうも繋がっているらしい。
またしても、剣で戦ったりしてますけど、これもじゃれあっているだけなんでしょうかねぇ。アクションシーンも上手いので、安心して読めますねぇ。
チャーリー、それ違反だよッ。好きなだけお飲みっ

 

刑事、敵か味方かまだわからないとこが怖いですねぇ。
飛び込んできたガキも災いのもとっぽいし…。
続きが気になる。

 

「ゾウルハーフ」とやら別の漫画が入っている。
やっぱ、アクション好きなのね。でもとりあえず、ヴァッサの続きが気になるから飛ばすぜ、ハニー。

 

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片雲さくら

Vassalord. 1/黒乃 奈々絵

評価:
黒乃 奈々絵
マッグガーデン
¥ 580
(2006-03-10)
絵が素敵☆
笑える…(笑)
”マスター以外の血を吸うつもりはありません”

自らの肉体をも武器に改造し、最強の「サイバーヴァンパイアハンター」として名高いチャーリー。そんなチャーリーを「チェリー」呼ばわりするマスターことレイフロは実は吸血鬼。彼によって死を免れたチャーリーも当然吸血鬼。だが、彼には聖職者として司祭になるという夢があった。

 

このフェロモン全開っぷり!!!
BLじゃないけど、BL顔負けの××と●●●な△△に卒倒します。
チェリーとやら、いきなり全裸のマスターと、生死をかけて戦ったあとで、気失わせるほど血を貰ったりして、ぞっこんっぷり全開です。
そんなところで大のおっさんがもつれ合ってたら、シスターじゃなくても鎌振り上げるわッ

 

「悪いな。俺は処女か童貞しか誘惑しないんだ」
…だからってマスター。いつまでもチェリーだなんて、呼ばないでくださいよ(笑

 

聖餐祭にやってきた二人は、軽く痴話げんかして、軽く仲直りに倉庫で血を分け合ってるところを少女・チェリルに発見され…。
教会周辺で若い女性が相次いで失踪する事件が起こっていた。小さなヴァンパイアハンターで囮捜査官であるチェリルに協力することとなった二人は…。

 

レ、レイフロ様。どこぞの漫画の御方のように脱ぎ過ぎですっ。
そして見事な女装まで。やるとなったら完ぺきなんですね。って、すっかりダマサレマシタヨ・・・
それにしても「かわいー!」にはビビりました。マジ、ロリコン?
や、その真相と、突然の出現に安心しつつ、さらにまたびっくりするわけだけど…。

 

わかめちゃんカットのわけには、切ないお話があったんですねぇ。
チクリとくる切なさです。

 

吸血鬼諸説についてもいろいろと調べ上げてるんだなと思われるほど、ヴァンパイアと宗教、纏わる事柄を巧みに組み込んでいて、ストーリーの厚みを持たせているので、面白い。そして、漢。たっぷりのエロさです。
マスターの場合、蝙蝠ひとつになれるほどの細胞があれば、どんだけやられても復活できるらしい。
いやぁこれ、ホント面白い。
4巻まとめて買っといてよかった☆

 

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片雲さくら

初呑み♪

新しいバイト先もそろそろ4カ月。
あんな部署なんで、最初は誰とも社外でお付き合いできないのかと思ってたけど、ヘンタイの森の隣にある草原の彼女が、ビール好きってなことで、盛り上がりついに呑みに行ってきました。

「ボトル入れちゃったりする」なんていうから、OL系が好む店かなと思ってたら、おっさん万歳系の気さくなお店でした。
そうなのよ、居酒屋って言ったら、学生がバカ騒ぎするためのチェーン店じゃなくて、こういう椅子の座布団をセロテープでぐるぐるまきにしてはりつけちゃうような店を居酒屋っていうのよね。

ドアが近すぎて、座る前に倒れちゃうようなトイレとか、厨房の煙がときどき猛烈に押し寄せてくるような、飾り気のなさがいいですね。

料理は5〜6品頼んだかな?
人気の商品からどんどんなくなっちゃうらしく、追加注文するときは、「すみません、終わりました」と言われたのがあったが、まあどれも美味かったっす。
まいたけのてんぷらと、じゃこの冷ややっことか、あと忘れた。
お通しで巻貝がでてきて、ガキのころ温泉旅館でしか体験したことのない、楊枝でつまみだすってのを久々にやってみたが、きっちり出てきたので気持ちよかった☆


ところで、メニューに「生ビール 中」と書いてあったら、そのとおりに注文しますか?
「生チュー2」
私も彼女もそれが普通だと思って言ってたが、そのあとボトル入れて焼酎に切り替えたら、生チュー飲んでたジョッキを出された。
……おいおい、どういうイミだぃ?

見渡してみたが、焼酎飲んでいる人の席にあるのは、普通のサイズの素焼きグラスなのに、なんで私らジョッキなん?

ま、ええけど。


まぁ、煌びやかな男二人の話はしぼむほど、ここ最近、いろいろあったので、
いろいろ話してみたりして。
一度、ぷはっと吐き出すと案外元気になるものよね。


ってなことで、気が付いたら5時間ばかり飲んでたらしい。
居心地が良かったってことなのよね。
また行こ。


呑み喰い処 こころ (居酒屋 / 初台、参宮橋、幡ケ谷)★★★★ 4.0





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片雲さくら

苦難(BlogPet)

きょう獅子丸は苦難したかったの♪

*このエントリは、ブログペットの「獅子丸」が書きました。
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片雲さくら

明日この手を放しても/桂望実

大学二年で病気によって全盲になった凛子。その後まもなく母を事故で亡くしてしまう。極度の潔癖症の凛子は漫画家の父と二つ上の兄が頼れず、白杖で歩く練習を始めた。
全盲の少女を主人公にと漫画の原案を任されるようになった凛子だが、ある日突然父が失踪。「頼りにならない年上の同居人」でしかない兄と二人きりの生活が始まった。

 

この人はホントに見方によっては、地道で平凡な生活の中にドラマを見せるのが巧みな作家さんだと思う。
私の中では山田太一と並べてもいいと思っている作家さんのひとり。もう一人は本多孝好さんなんですけど。さておき。

 

潔癖症なだけあって、他人に信頼を置くにはどうにも許容範囲は狭すぎるわけで。
そういえば、桐野作品にも全盲の女性の話がありましたが、本人はキレイにしているつもりなのに、目線が他人からに変わると、ぞっとするほど汚くて。そうか、見えないってやっぱりそういうことだよなと納得したのだけど。
小さいころから「きっちりんこ」と渾名されるだけあって、凛子はどうやらそこだけは譲れないようで。
失明の絶望感と母を亡くした喪失感から引きこもっていた凛子を救ったのは潔癖症だった。

 

顔は割とイケてるはずの兄だけど、いつも何かに怒っている。なにかトラブルがあると誰かのせいにしたり、何かのせいにしたり、自分は悪くないとでもいうようにいつも何かに腹を立てている兄。モテないわけではないけれど、なぜかフラれる。
兄は兄で、潔癖症でクールな妹に文句は山ほどある。
始まりはほぼお互いが嫌悪感に近い感情を抱いているところから始まる。
ま、兄妹ならそういう時期もあるわな。

 

気は効かないほう、そう思ってた兄も、二人兄妹に振りかかる母の死から始まる苦難を迎えるたびに、二人は次第に向き直っていく。
漫画家の父の失踪。原因が思い当たらない。身元不明の死体があがると確認に行くが、編集担当の西尾のほうが、父の特徴をよく捉えていたことに愕然としたり。

 

また、漫画のネタを全盲少女にした話は父が失踪後もほかの漫画家にバトンタッチして連載は続く。
主人公は健気な少女で(兄にいわせりゃ)凛子とは正反対なわけで。
だけど、本人または家族の目線について、架空でありながらもよきフィルターとして、存在していることが面白いと思った。

 

そんなこんな。決して仲良しでも助け合って生きていたわけでもない兄妹が、ちょっとずつ(といっても12年だが)お互いの気付かなかった点や、思っていても言わなかった気持ちを伝え合うことによって、わかりあっていく。

 

特に兄はダメ男だなーと思っていたけど、凛子が気づかされていくとともに、彼のカッコよさとそのスタイル(性格ね)にぐっとくるのだ。
だが、女を見る目はやっぱり成長なし(笑

 

そこかしこで、涙腺が緩み、憤り、和み…、生活について、家族について改めて考えさせ得られるところもありました。
奇跡的な展開はやっぱりないのだけど、じんわりと温かさが心に広がるお話でした。

 

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片雲さくら

〈本の姫〉は謳う 3/多崎 礼

評価:
多崎 礼
中央公論新社
¥ 945
(2008-06)
見えはじめた謎と結末
今一番好きな本です

声と記憶を取り戻したセラと、スペルの呪縛から解かれたウォルターを加えたアンガスと愉快な仲間たちはセラの故郷へ。そこにもスペルが存在した。
次々とスペルを回収していくアンガスたちだが、姫の表情も曇れば、アンガスもまた、幻視とも思えぬほどリアルな滅びを目の当たりにする。
また、アザゼルは愛しいリグレットと、世界の滅びを秤にかける。

 

あれ? ウォルターとアンガスって同い歳くらいじゃなかったっけ?
彼は対象外だといいつつ、アンガスはOKなのか? ま、好みの問題だろうけど、どうにもセラの言葉遣いと性格はイタイ気がする。

 

つーか、私の好みとしては、本の姫のほうが好きだからな。
あっちとこっちで大概の人がダブって見えるキャラ設定なのに、セラは誰だ?
姫はリグレットじゃないのか?

 

「私を汎用するな」
ようやくここで出てきたか。あらら、ってところですね。
すると、アンガスのほうも自分の知己じゃないものを利用できるってことは、同じなのかしら。それともキーなのかしら。

 

続きが楽しみです。

 

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片雲さくら

毛皮のマリー/寺山修司

評価:
寺山 修司
角川書店
---
(1976-01)
Amazonおすすめ度:

毛皮のマリー、男娼。贅沢な暮しをしているが。下男と美少年と暮らしている。美少年はマリーが部屋に放った蝶を捕らえて標本をつくり、世界を旅している気分でいるが、部屋から一歩も出たことがない。毛皮のマリーの絶対的存在にいつも恐怖しながらも、マリーを「お母さん」と呼ぶ。
毛皮のマリーと美少年の関係とは。
(毛皮のマリー)

 

美輪明宏と及川光博、これで想像しながら読んだ。
が、戯曲ってやっぱ空想を肉付けするにはムズカシイものがあるよね。出てくる音楽でイメージが掴めない。

 

美少年をそそのかしに、美少女がやってくる。
つか、この「美少年」だとか「美少女」だとか。
他も「ずべ公」だの「ウワバミ」だの、まんま書くのも憚れるようなのって、名前より見てくれと的確な人格表現で造られてる世界ってのは、わかりやすいかもね。

 

  著者の下宿の裏通りには街娼がよく出没した。
  その中の54歳の娼婦が実は男だと知り、作った
  表題作は都内中のゲイバーのママが総出演し、
  アンダーグラウド・カルチャーの仇花となった。
  “猥雑で、野放図で、ぶちこわし型で、その中に
  人間存在の根源をさがし求めてゆく”やり方は、
  新劇の啓蒙的近代主義へのアンチ・テーゼと
  なった。          -文庫 裏表紙より-

 

普通に生活していれば触れない世界が舞台である。
「星の王子さま」、さかさま世界史でも触れていたが、著者の感想そのまんまが、ファンファーレになったような話だった。
そういう面では確かに斬新なんだろうなと思う。

 

「血は立ったまま眠っている」、始まったときはどこを目指しているんだろうみたいな、つか、この登場人物の多さと幕がコロコロ変わるのはどーすんだ? とか、劇として話を追っていると、やっぱりイメージが掴めなくて、うにゃぁ? ってなる。

 

やっぱ、戯曲ってのはムズカシイな。

 

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片雲さくら

さかさま世界史 怪物伝/寺山修司

世に名を残した偉人、文人、天才達を独自の視点から一刀両断。
ヒットラー、写楽、ニュートン、アンデルセン、グリム兄弟。

 

さもありなん。
なるほどね、となんの引っ掛かりもなく読めてしまう自分は、どれだけ卑屈なんだろうと、読み終わって頭を抱えたくなる。

 

サド侯爵がサドでなくてどうする、とか。
童話が語り掛ける教訓を、「裏グリム」なんてヌルイこと言わずにスラッと説いちゃう。

 

冒涜、差別、卑猥、根本は愛です、能力です、熱心です。
まぁ、世に称えられたあらゆる人々には使わない言葉で、身近な目線にしてくれる本とでも言うかな。
いや多分それは大嘘だな…。
とにかく、新たな視点を与えてくれることは間違いないかもしれない。

 

やっぱり天才なんだなぁ。今まで何故読まなかったのか、不思議なくらい。
一気に読めて面白かった。

 

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