片雲さくら

夜市 (角川ホラー文庫)

評価:
恒川 光太郎
角川グループパブリッシング
¥ 540
(2008-05-24)
本が好きでよかった。
引き込まれる世界観
どろどろしてない
「草祭」というのを読んでみたかったのだが、文庫化されているのはこれだけだったので、正しくデビュー作から手をつけることに。

然して親しくもない、高2でふいに退学した男に誘われ「夜市」へ出かける。夜市、そこは妖怪やら人でないものが、これまた品物とはいえないようなものを売る市場だった。そして売り物の殆どは一億だの十億だの、バカみたいに高い。2千円しかもっていないいずみ、帰ろうと促すが彼には買いたい品物があった。
そして、夜市のルール。買い物をしないかぎりここから出ることは許されない。

わぁ。
下手に好奇心で動いてはいけないですね。
そうそう、私は新しいものに触るとき最初に聞くのはソレの止め方。元に戻す方法。デリートキー。
最中に放り出されて、ヤバイと思った瞬間に他人に説明を求めて、果たしてそれを素直に信じられるだろうか。
自分がヤバイと思ったくらいだ、相手だってヤバイと思っている。駆け引きが始まっているかもしれない。
ね、そんなこと。
ホラーとあるけど、そういう人の心理をね、やっぱり信じたいじゃないって方向へ持っていってくれる温かい話だった。

ホラーとあるけど、これはなんとも切ないメルヘンとファンタジーの世界だった。
まぁ、人でないものとホラーな世界は確かに見え隠れするけれど、ホラー小説ではないがしろにされがちな、人の気持ちと「何故」をしっかり追求していると思う。

もうひとつの話もとてもよかった。
こちらも切ない。そして思わぬ方向へ、否、言われてみればそうだけどという苦いものもわからせてくれる話でした。
後味の悪さはないホラー、というよりやっぱファンタジーかなぁ。


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Comment
ゆこ
2009/02/05 8:50 PM
こんにちは。TBありがとうございました。
実は以前からこっそり遊びにきては、サイドバーのマンガを購入の参考にさせて頂いておりました^^

夜市、ホラーなのかファンタジーなのか不思議なお話ですよね!
後味は悪くないホラーという言葉通りだと思います

作太郎
2009/02/05 9:47 PM
前回ご挨拶できなかったので、ブログコメ欄再開しました(あれ、知ってましたね(^_^メ)
>ホラーとあるけど、これはなんとも切ないメルヘンとファンタジーの世界だった
こ、これは私がいま書いている物語の顛末と一緒・・先にいっておきましょう。さくらさん、ワタシはこの本読んでませんから(笑)

さくら
2009/02/06 12:50 PM
ゆこさん、TB&コメントありがとうございます。
こちらこそ、何度がこっそりお邪魔させていただいておりました。
ゆこさんは、お気に入り作家さんはとことん読んでいくスタンスなんですね。
いいですね☆

私は恒川さん今回初めてなんですが、他も読んでみようと思いました。
またおじゃまします♪

さくら
2009/02/06 12:55 PM
作太郎さん、こんにちは。
>ブログコメ欄再開しました
わざわざありがとうございます。
これがオープンじゃないと、ワタクシどこでストレス発散してよいやら…。

>こ、これは私がいま書いている物語の顛末と一緒・・
オホホホ。
いいですなぁ、作太郎さんの書くものはメルヘンにホラーソースをかけてファンタジーで締め上げてますからね。…嘘
また別の世界ですよ。
ゆっくり楽しませていただきますよん。

満天
2009/02/06 1:47 PM
どうも…さくらどんのブログに来るって〜と
名前を書き忘れるらしい(笑)

それに…なぜか一個前の記事に惹かれる(笑)

ホラー小説は大好きなんだが…
日本のホラーは怖い怖いで終わるからな〜
っと敬遠しておったが
何?これはオモシロそうだの
さっそく本屋で買ってみようかな〜〜

私は夏よりもこの位の時期に
ホラー小説が読みたくなる傾向があるだよ
寒いから怖いのを読んでドキドキして
暖まりたいんだろうか?

nanaco☆
2009/02/07 9:46 AM
この作品、すごく好きですねぇ。
「風の古道」も独特の雰囲気がかなり好みです^^
ジブリなんかで映画化したら面白そうじゃありません??
恒川さんの作品は、いつも懐かしさを感じます。
自分で経験したはずもないのに、帰ってきたっていう気になるんですよねぇ。不思議なもんです。
「草祭」積読になっているのでいずれ読むつもりで〜す♪

さくら
2009/02/07 2:52 PM
満天さん、こんにちは。
「さくらどん」と呼ぶのは師匠だけですから、
書き忘れても大丈夫どす。
口調でもわかるしw
>なぜか一個前の記事に惹かれる(笑)
何かしら、琴線にひっかかるものがあれば嬉しゅうございます♪

この本は「怖い怖い」で終わりませんし、あとひきませんし、闇夜におびえて眠れないなんてこともおそらくないと思いますよん。
むしろ、たぶん好きでしょう。

さくら
2009/02/07 2:55 PM
nanacoさん、こんにちは。
おお、恒川さんはたくさん読まれているんですね?
あとでレビュチェックしてみますー☆

懐かしさ、そうですね、ノスタルジックな気分になりましたね。
私も「風の古道」好きです。
ちらっと「夜市」の話も出てくるところがまた…。
いろいろ読んでみたい作家さんです。

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今まで読んだことのなかった「ホラー小説」を読んでみたくて、読んだ作品。 血と死体と惨殺シーンが苦手なので、ホラーという単語そのものを避けていたんだけど、この作品は面白かったです。 表題作「夜市」は、異形の者が出店で珍品を売りさばく闇マーケットでのお
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びぶりおふぃりあ ― 小説・文学の感想なら― ブックレビュー☆ 読書感想☆ 書評☆ | 2009/02/09 1:43 PM
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