片雲さくら

『それでも夜は明ける』 観てきました

-ネタバレあり-
【あらすじ】
バイオリニストのソロモン・ノーサップは、幸せな暮らしを送っていた。愛する妻は腕の良い料理人で、幼い娘と息子も元気に育っている。ソロモンは生まれた時から自由証明書で認められた自由黒人で、白人の友人も多くいた。
知人の紹介でショーの演奏を頼まれたワシントンで、興行主2人の白人と飲み、酔いつぶれた朝、彼は鎖に繋がれて目覚めた。奴隷商人に売られたのだ。

家族も、財産も、名前さえもを奪われたソロモンの事実に基づく約12年に渡る奴隷生活―




およそ2年ぶりに映画を観た理由はといえば、仕事帰りにいくらでも観れる好都合な地にいながら一度も触手が触れなかったけど、
「観に行ってください」と同僚に勧められたので。
「アメリカ人って怖い」って素直な感想が可愛らしかった。

なんやら賞をたくさんとっている作品だということは知ってたので、ちょっと興味もあったのだけど、観終わっての感想は「…こんなもんか」ってのが正直なところ。
ああ、そういえばアメリカは植民地だったからね。
暴力は連鎖するという言葉を思い出す。
国や政治や生活の違いでこういう問題はどこにでもある。人は金で買えは所有物であり、人として扱う価値もない。
酷い言葉だが、日本でいうなら(事実として残っているものはあまりしならないが、小説や映画なんかでは)女郎の話や「おしん」やら「あゝ野麦峠」やらの根底や描かれる主従関係と暴力は同じ気がする。
他に戦争や宗教を背景にすればもっとあるだろう。世の中は常に誰かを冷遇し、いい気になりたいヤツで溢れている。

一日重労働して、くたびれた夜はぐっすり眠りたいものだが、音楽パーティーなんかされちゃって無駄に踊らされたり謳わされたり、信仰したくもない神の言葉を聞かされたりするのは確かにうんざりだが、世のサラリーマンもとくに状況は変わっていない。鞭で打たれることはないが、無理に酒呑まされたり、こなけりゃ嫌み言われて神経病んで入院するヤツだってざらにいる。
どっちが酷かの問題ではない。

ただ、この映画はあまり人に薦めるような映画ではないなと思った。
とくに嫌だったのは、シーンが長いこと。
首吊られるシーンだって、鞭うつシーンだって、そこまで見せつける必要はないだろうと思う。長く観せることでなにを狙っているのだろう?
長いこと続いたよって思わせる方法なんか映画なんだからいっくらでもあるだろうに、ただひたすら撮り続けている。黒人の裸を晒すのもどうかと思う。人気女優だったら、いや白人だったらそんなゾンザイな撮影はしないんじゃないかとか、なんか映画のストーリーというより、この映画そのもの、つーか作った人たちに不快感を感じた。

騒動なんかもあったようだが(ブラピ売り)、配給会社の問題なんかもあるだろうが、まずホームページだって、このソロモン・ノーサップについてより便乗で人を寄せるためのネタが前面に出ていて、純粋に映画に浸れるほどの気持ちにはまずならないんじゃないかと思うんだけど。

ラスト、ようやく家族に逢うシーン。そうか?
12年も離れていると疑い深くなるものなのかな? 外人だから、ドア開けた瞬間に飛び付いて、キスの嵐と涙なみだの長いシーンなのかと思ってたけど、そうではなかった。
ちょうどこの頃大きな事故で連日他国の人々の表情がニュースや情報番組で報道されてたが、そっちのインパクトの方が強かった。映画と比べるのは失礼かもしれないが、あの国の人々はどんな事故でも事件でもびっくりするくらいのリアクションをする。日本人であんな号泣する人も気絶する人もまず、カメラの前には現れない。

なんか、私みたいな人間はこういう映画は観てもなにも響かないということを改めて理解した。


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