◆小耳書房◆
片雲さくらの讀殺書店。
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2011.11.17 Thursday 20:25
氷菓/米澤 穂信
「やらなくてもいいことはやらない、やらなくてはいけないことは手短に」自分のモットーを省エネとするホータローは、海外旅行中の姉の手紙により、古典部に入部することとなる。ホータロー以外入部するものはいないと思ったが、誰もいないはずの部室には、楚々とした、女学生というような古風な呼称を与えたくなるような千反田がいた。
“省エネ”をモットー? 極力動かない。ムダなことはやらない。というわけだが、そういうヤツのためにか、周りはいい具合にホータローが石ころにならないように極力動かそうとするものが集まってくるから、世の中うまいもんだね。 千反田は気になりだしたらじっとしていられない、見た目と違うお嬢様。どうもホータローは彼女に弱いらしい。 あとは、コンビといってもいいくらいの手芸部と掛け持ちしている里志と、これまた口がたつ井原女史。この4人が古典部を継続させるわけだが、風前のともしびだった古典部の昔を知るものはなく、文化祭に出すべき文集の存在さえも謎。 密室となった教室。薬品金庫の文集。そして千反田の思い出せない記憶。学校にある小さなミステリー。
というわけで、ともすると事件事態なんだったっけか? と次の章に移るときには忘れる程度の薄い珍事があったりするわけだけど、省エネといいつつ、ホータローの頭の中はボーとしてることはなく、せわしなくなんだかんだと考えてたり、言わなくても、ツッコミくらいは追っていたり、遠まわしにもあれやこれやと言い訳や、小さな言い間違いにもひとつひとつ訂正も入れるくらいでちょっと面白い。これが口から生まれていたら多分嫌われてたろうから、省エネモットーでちょうどいいのかもしれない。
あっさりとした読み切りで疲れなくていい。
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米澤穂信 『氷菓』(角川文庫)、読了。
あちこちのBlogでお名前を見かけますが、本作がお初です。
軽めの学園ミステリー。
北村薫さんの作品を想起させますが、ちょっと感覚が違う感じ。
主人...
観・読・聴・験 備忘録 | 2011/12/24 12:34 PM
JUGEMテーマ:読書感想文
◆古典部 シリーズ
本書を読み、アニメは本書の内容を忠実に表現していることが
分かりました。千反田えるの強いまなざしは、原作でも
感じられますし、折木供
こみち | 2012/09/30 9:06 PM