片雲さくら

カレンダーボーイ/小路 幸也

朝起きたら、ランドセルをしょって懐かしい教室へ向かっていた。小学校5年の教室へ。48歳の記憶を持って小5の身体で過去の生活に馴染んではいる、三都と安斎。48の2006年では大学教授と事務局長。翌朝起きると過去の子供の自分ではなく現実に戻ってはいたが、タイムスリップはその日から続いた。 なぜ二人は過去へ飛ばされたのか。過去の出来事を変えると未来に影響することを知りつつも、二人にはどうしてもやらなければいけないことがあった。

 

そうねぇ、温暖化とかそれだけではなくて、たしかにあの時代とは変化してしまったものもあるよなというのは、純粋に共感した。

 

救いたかった同級生の女の子の命。愛人につぎこんでしまった理事の3億円を穴埋めするために。
二人の目的は同調するというのだが、ここがどうにもわからない。つか、わかりたくない。
事件が起こるとわかっているなら、起こる前に阻止することもできるわけだ。実際、担任の先生の火事についてはそうしたわけだし、そのせいで、果たして幸か不幸かわからない結末を迎えたというのに。
そんでもって、犯罪に使われたものなら、なおかつ保険でだれも不幸にはならなかったからといって、横取りしていいってもんでもないだろうと思うんだけど。
つまらんことに3億も使ってしまうだめな大人を庇うために、もみ消すことが未来ある若者のためになるという言い訳はほど遠いんだが。
このノリで扱う事件ではなかったんじゃないかと思う。

 

そんでもって、同級生女子とおじいちゃん、どちらかしか救えないと決まっているわけでもないのに、なぜ標準を絞る必要があったのか、いまいち納得できなかった。
漫画家になるために鳥を握り潰して殺すという、姉の衝動もわかるようでよくわからない。
生き物を殺す心理を、実感するため? 殺人者の心理を理解するために、人を殺してからカウンセラーや俳優になる人がいるだろうか。実行する手前で踏みとどまれない人の書くものなど、見たくないなぁと思うけど。
「少女マンガも萩尾望都もわかってます」目線が、無性にイラっとする展開だったのもあるだろうね。

 

最後は、なんか、やる気がしぼんだみたいな流し方で、事件が直前から突然回想になっててがっかりした。最後まで読んだことが腹立たしくなった。
安斎も好きになれなかったことが、振り落とされた原因だろうか。

 

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装画は磯良一。装幀は坂川栄治+永井亜矢子。 ウェブマガジン「パブリデイ」連載を加筆修正。 大学教授の三都充と事務局長の安斎武は同僚で48歳の同級生。 ある日ふたりは、2006年の現在から1968年の小学5...
粋な提案 | 2011/01/18 1:59 AM
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