◆小耳書房◆
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〈本の姫〉は謳う 4/多崎 礼
評価:
多崎 礼 中央公論新社 ¥ 945 (2008-09)
歌はいいものだ
少し切ないも明るい余韻 表紙のイラスト… |
世界に散らばった文字<スペル>を、本の姫と集める旅も、終盤。アンガスの拠点となっていた街・バニストンの騒動と、レッドの目的。急ぎ戻るアンガスたちだったが…。
やっぱ、人が多かったかなぁと思う。
アンガスにとっては誰もを平等に好きで、同じくらい大切だと思っている人だと思っていたので(あ、この際セラは抜きにしてもいいけど)、武器を向けられても両手をあげて近づいていける勇気を持っていたんだと思っていた。
無抵抗のものに銃を向けるとか、そういうのじゃなく、心で訴えるみたいな。
なので、というか、偏見なのかもしれないけど、ウォルターの死、町の崩壊、それだけで殺したいと思うほどレッドを憎いと思えたのだろうと、少し違和感を感じだ。
近しい人の死や、住んでいた町、お世話になった人々への思いを「それだけ」と言っているのではなく、今までの旅の中で体験してきたことから比べると、アンガスの沸点としては、今回早かったような気がする。
そこがやっぱり、複雑な感じで…。人が多すぎて、単に私が思い入れがないだけなのだろうか。
まぁ、でも、面白かったです。この世界の成り立ちというもの事態が、面白かったと思う。
でも多分、スタンプとか、この話でいう本しかなかったら、私はきっと「活字」からとことん離れて暮らしたいと思うだろうな(笑
だって、きっと酔うと思う。
文字<スペル>は幾つあったんでしたっけ?
たとえば、それだけで世界ができているとしたら、私はいくつの言葉を選ぶのかなとか、ちょっと思った。
7つの大罪はやっぱり入るのだろうか。
最後に選ぶのは、「世界」じゃないかもしれないけど、「希望」が生き残るなら、未来は明るいだろうねぇ。うん。それはラストに残すさ。
でも乙女じゃないから、好きな人の心臓にラクガキはしない。
恋愛に対して、作者のテレが見え隠れする気がする。
また、ステキな世界感でいいキャラを作って、「こやつめ!」と言わせて欲しいものだ。
◆〈本の姫〉は謳う レビューはこちら
2010/06/02 3:11 AM
なんか、読み終わってしまうのが、もったいないような、
ずっと浸っていたいような世界でしたねぇ。
好きなんだけど、4巻で突然アンガスに違和感を感じてしまいました。
ヘタレなジョニーが、かっこよく見えたのは、
それはそれでいいけど、なんか、残念って気持ちでした。
でもやっぱり多崎さんの作りだす世界が、なんか好きみたいで、
次の作品も楽しみですね☆
2010/06/01 7:42 PM
レビュー楽しみに待っていましたよ(^^)
自分が何となく感じていた言葉にできなかったものを、的確に表現されていて嬉しいです。
最初はこんなに大風呂敷広げてどうするんだろ〜という気持ちもあったのですが、なかなか上手くまとまっていましたよね。
アンガスとアザゼルの物語が徐々にリンクしてくる所だとか、ドキドキしました!
またいつか再読してみたいです〜☆
煌夜祭に本の姫…次はどんなお話を書かれるんでしょうねぇ。多崎さんの新刊が待ち遠しいです(*^^*)